「ワンツー!ワンツー!」
今日も放課後の体育館で女子高生たちの声がこだまする。
元気に踊り可憐に舞う彼女たち。
ふと彼女たちの足元を見ると無残な姿となった幼虫の死骸が大量に散乱している。
可憐なステップを踏むたびに足元にいる幼虫達が中身をドピュッと出され哀れな姿になっていく。
その足元の阿鼻叫喚な光景と華麗なダンスとのコントラストに僕は一瞬で心を持っていかれた。
彼女たちは気づいていないのか、いや、気づいていながらも踊っているのだろう。
足元の小さな命を気にも留めず彼女たちは今日も踊り続ける。