spirit cabinetは女性を木製の椅子に座らせて、リボン状の紐で彼女をうしろ手に縛って、
その紐を釘で椅子に打ち付けるところから始まるが、
同じ紐縛りでもGypsy ropeでは、マジシャンと観客男性がアシスタントの女性の全身を丈夫な太い紐でぐるぐる巻きにする。
この時点ですでに観客はマジックなんかどうでもよくなっている。
以前ショピングモールのライブで見たこのマジックでは、観客のおじさんが彼女の身体に必要以上に触れようとしたのかもしれないが、
作り笑顔を見せながらも嫌そうに縛られていくのは価値ありだった。
そのマジックは無事成功したが、彼女は憮然とした表情で私の近くのステージ下へ降りてきた。マジシャンが次のマジックをしているあいだ、
彼女はステージ裏で丹念にストレッチをやったのち、ヒンズーキャビネットの助手として舞台へあがった。
アシさんえらい。