少し違う次元では、シンクロで土台役としてかなりのレベルで戦った経験者に直接聞いた話になるけど、
容姿や水泳能力などトータルで戦える人はソロやデュエット、チームのエースとして活躍出来るけど、
土台役はとにかく地味だし、目立たない役回りだから求められるものが違うということで、
忍耐力と粘り強さ、そして間違って顔面蹴られたり接触されたりしてノーズクリップ飛ばされても動揺しない精神力が求められたそうです。
演技終わるまでノーズクリップつけ直す時間的余裕はまず無いし、酸欠になっても簡単に意識が遠くなったら演技構成が崩壊してしまうので大変なのだそうです。

その人の場合、あるタイミングで筋肉量と最大酸素摂取量と体脂肪率がかっちりとハマった時があって、
その時がピークで、数年間だけ無双状態だったそうです。

それまでは3分以上息を堪えるのも苦痛だったそうですけど、4分でも5分でも割と出来るようになり、
限界目指してで5分30秒チャレンジしたらやはり気を失ったそうですが、その頃は自分の能力は特別なのだと有頂天になっていたそうです。

でもそんな無双状態は数年で終わり、
引退してしばらくすると、あっという間に元のレベルに戻ってしまい、
あの時が人生のピークだったと寂しそうな目をしていました。