こっちはもう息持たないので女の子が洞窟の奥へ向かって姿が見えなくなると急速浮上して海面に上がると、さっきの川ガキたちが浮かんでいる。
こちらは挨拶してからここの地元の子?と聞くとやはりそうだった。男子2人で女子2人、全員小学高学年で、
さっきの女の子の事を聞くとその人だけが中学生で抜群に潜水が上手で息が長いのだと言う。
こんな会話をしている間に女の子が浮かんで来るかと思って気をもんでいたけど全くそんな気配もしない。
恐る恐るさっきの女の子いつまで潜っているのか聞いてみると、1番始めに潜っていってまだ浮上してこないという。いくら何でも大丈夫かと聞くと、
「ああ、先輩思いっきりバカで能天気だからしばらく潜っていても大丈夫、あんまり脳細胞がないから酸素使わないんだよ」とみんなで笑う始末。
そこへポーンと勢いよく女の子が浮上してものすごい勢いで息継ぎし始める。
すごい息長いですねって褒めたら、笑顔をこちらへ向けて来たけれど唇は青くなりかかっていた。
水中マスクを外すとけっこうな量の海水やら何やらが溢れ出てくる。
私をおどかしてやろうとして少し頑張り過ぎちゃったと屈託無く話す。

その気になったら明日まで海底で座っていられるとなかなか秀逸なギャグまでかまして来るので、こちらも悪ノリしてそれはすごいや、じゃあ明日まで潜ってら、ってからかったらすかさず足元に潜り込んでガッツリ引っ張り込まれた。
女の子はマスク外しているし浮上直後で息が上がってる、こっちはマスクしていたし息は整っていたので余裕を持って逆襲したつもりなのに女の子は逆立ちのような姿勢でプロレス技かけて来て一気にこちらが劣勢になり溺れかかる。
プロレス技外してくれて女の子に助けられた挙げ句、水中では私にはかなわないから逆らったらダメだと怒られる。
20代後半のおにいさんが中学生の女の子に完敗を喫しました。