耽美写真の画廊主のRと僕は20年来のホモ達だ。
彼は普段は女性的で優しいが、ヒステリーを起こすと何をしでかすか分からない男だから、
その度に僕がホモッてなだめる習慣となりその興奮が親しい付き合いを続けさせている訳だ。
Rと出会ったのは新橋のゲイバーで、当時写真家兼詩人として独立したばかりの僕が
題材探しに入った店のアルバイトのポッチャリ坊やが彼だった。
Rも当時は画家志望の学生で、僕が写真家と知ると
「写真の技術を教えてヨ」
と甘えてくるから、僕のスタジオに呼んでモデルにした。僕の写真のテーマは植物と若い男女のヌードだ。
Rの服を脱がせると、色白餅肌に黒いビキニブリーフが実にセクシーだ。
僕は必ずモデルとは寝度い方だから、Rを横抱きにして
「男は興奮状態の肌が一番写真写りが良いんだ、覚えておきなヨ」と云い乍ら愛撫すると、
拒むはずはないと思った通りたちまちビキニを突き破るほどの勃起だ。
床に入ってからはRが積極的になり、僕よりも年少とは思えぬ巧みな性技に僕の方がメロメロにされ
あっという間に昇天してしまった。
Rは美術の勉強のためにパトロンを探していると云う。
僕はかけだしだからその余裕はないが、意気投合したから親友付き合いが始まった。
やがてRにホモの美術商のパトロンが出来、僕もパリに写真留学に出ることになったからしばらく関係は跡絶えた。
数年ぶりに帰国した僕は、パトロンの後を嗣いで画廊主となったRと再会しホモ愛を燃え上がらせた。
Rは僕がパリで仕入れてきた古い少年裸体写真に夢中になり、画廊に展示し評判を勝ち得たから、
耽美写真専門に扱う方針となったのだ。
Rの画廊は場所が秘密にされて訪れる客は稀でも、その筋では高い評価を受けているが、
今や堂々とした恰幅の彼に惚れる者も多いと聞くから僕は少し嫉妬だ。
 
今回はアーチストN君の仮面告白です。葉書でいヽよ君の?梵ォ談を華麗絵巻にしよう。宛先は…