その後も数回、浣腸を繰り返された。
私が…なんでこんな目に…!
自由にならない体をあお向けに転がされ、足を大きく開いた格好で押さえつけられながら。
妻にも見せたことのない部分を男たちに覗かれながら。
私は固く目を閉じ、ついスケベ心を出した自分を悔い、不運を呪った。
湯が腹の中に満ちる不快さ。
これが、これから“掘られる”ための準備なのだと思うと鳥肌が立った。
トイレに行く許しを得るための要求は、次第にエスカレートした。
最初は褌の上から口に含めば許されたクマダの性器。
2回目の浣腸で、クマダは褌の脇から性器を引っ張り出した。
「舌突き出してみな。先っぽ舐めるんだ」
吐き気がした。グロテスクな性器。初めて見る他人の勃起。
昔見たポルノですらモザイクがかかっていたし、そもそも勃った他人の性器など見たくもないのが普通の男なんではないのか。
しかし…グルグル鳴る腹の痛みが私の心を打ち砕く。
漏らすわけにはいかない。
縄で縛られた姿のまま会社の前に放置される自分が一瞬浮かんだ。
襲いかかる便意に震えながら舌を伸ばす。
舌先にクマダの先端が、わずかに触れる。
「う、え…」
鼻先に漂うかすかな恥垢臭に吐き気がする。
思わず舌を引っ込め顔を背けると、グイと耳を引っ張られた。
「駄目だろ、言うこと聞かなくちゃ。ここで漏らすか?」
男たちは本気だろう。会社前に放置されたら…!
事情をいくら説明したところで、私は全てを失うだろう。
男たちは…捕まったとして、何らかの罪に問われるだろうか?
私ほど大きな何かを失うだろうか?
そもそも…私は警察に私は行けるのか?
自分がどういう目に遭ったか。その発端は?
…全てを話せるだろうか?
駄目だ。やはり、従うしかない…。