優秀だった従兄が死んだ
全ての夢を叶えた従兄だった
一流大学を卒業し
一流企業に就職し
結婚して子供も出来た
毎朝6時の電車に乗り
終電で帰宅する毎日
こんな生活やってたら
誰だって死んじまう
「まるで社畜だな」
俺の言葉に伯父さんは泣いた

俺は、失敗の連続で
何一つ、夢は叶わなかった
ろくでもない学校を出て
ろくでもないとこに就職し
倒産も経験した
仕事が半日しかなくなり
やがて一日置きの出勤
処刑に怯える死刑囚のような毎日を
唇噛んで耐え続けたこともあった