人の数ほど夢がある。 ましてやそれがここ新宿歌舞伎町なら尚更である。
「名前を残す夢」 「独立する夢」 「貯金残高を増やす夢」
夢の形は様々だがなぜかそれに協力する女達は金を惜しまない。
1人の夢を実現させたホストがいる。浅間 勇樹 21歳。
老舗ホストクラブ愛本店で空前の記録を現在更新中。
言い方は失礼かもしれないが誰がこうなる事を予想したであろうか。
我々スタッフの下に寄せられた意見は「仁様に失礼」「キモい」「ブサイク」
「ゴリラ」 批判の物ばかりであった。
しかし、勇樹はそれをバネにし、この世界で勝ち上がってきたのである。
「やっぱりやるからにはNo1になってやるって気持ちでずっといたんで
なれたんじゃないでしょうか。せっかく相模原から出てきた訳ですし、
ダメダメだったらもう、ほんとどうしようもなかったんで」
今、勇樹には夢があった。
「やっぱりここまで来たんで、名は残したいって言うのはありますね。
もちろん今の店にいるのも大事なんですがそれじゃあずうっと一直線
だから、ネームバリュー、一応あると思うんですよ。
その辺のホストよりかは。」
安定した収入を捨てて、自分の店を持つ、勇樹はその為なら客からもらった
高価な時計、メガネ、シルクのパジャマ、そして1600万で手に入れた自慢
のバイクも売り払う、そう宣言したのでした。
それから6ヶ月・・・
(続く)
希望者がいたら続き書きますね☆