最近になってやっと続柄を確かめることができたのだけれど、母方の祖父の妹の孫っていう当時中学生男子と小学生高学年
女子をほんの短期間だけうちの両親が預かるってことがあった。
これも最近聞いたことだけれど、妹のほうはちょうど初潮を迎えた時期で、そのこともあってうちに来たとのことだった。
理由は母親の病気だそうで、前述の高学年女児の状況がなければよそへ預けることもなかったろうにと、これは看護師の資
格を持つ私の母親の観測。
当時幼稚園児(年中さん?)だった私は、妹のほうの子がもっと構ってくれると期待していたが、意外とそうでもなく、兄妹の結
束なのか、昼間はあてがわれた一部屋から二人してほとんど出てくることはなかった。
もう明日帰るとなった日曜の午後、普段両親は私だけ置いて出かけるということはなかったけれど、たぶん例の二人がいるか
ら大丈夫だろうけれと思ったのか二人して昼食後に出かけていった。
家に残ったのは3人きりだけど、兄妹と私の距離が縮まることはなく、いつものままだった。
どれくらい時間が経った頃か、迂闊というか普段通りの習慣でトイレのドアノブをひねったが回らない。あ、鍵かとようやく気付
いて、ちゃん付けで妹のほうの名前を呼んでみたが返事はなかった。