道路から見て右側にはプレハブへの直通階段が奢られていて、反対側にはちょっと建屋からは
飛び出す感じに例のトイレ、その横の地べたは駐車スペースとなっており、その奥にはフェン
スを隔てて一般家屋があった
今思うと不思議でならないが、ゆっくりと下る斡旋所のトタン屋根の途中に、ちょうどよいと
言ったら変か、隣家の二階の窓があって、防犯上どうなのかと思うこともあったが、昔は隣人
が斡旋所の屋根に布団を干させてもらうこともあったとか
…だとしたら今は空き家なのかな、などとボンヤリ思っていた
ある夜、シャワー浴びてスッキリした自分は、トランクス一丁で窓を開けて、それなりの冷気
を楽しんでいた
左奥に見える隣家の窓に明かりが…と思ったら、前触れなく窓が開いて、逆光なので判然とし
ないが中学生?高校生?の女子がトタン屋根にそっと下りてきたきた
ちゃんと靴を履いているようで、どうやら家を抜け出そうとしているらしいとはすぐに判った
トタンの端を歩いて、こちらのトイレの部分あたりからフェンスに移るつもりらしいが、そう
は簡単にいくはずがなく、ためらう内に視線が散らばって、やがて彼女がこちらに気付いた