そろそろトイレが限界です。そのくらい時間は経っていました。

私はあんたの姉ちゃんじゃないし、母親代わりにされても迷惑だ。そう言うと、
「母親だなんて思ってねえよ!姉ちゃん、そう、姉ちゃんなんかな…」
どっちにしても迷惑な話です。私もだんだん彼が、出来の悪い弟のように見えてきました。
恋愛感情とは違う、何という情なのかは解らないけど、私が折れるか、そう思ってしまいました。

わかったよ、明日の夕食ね。
そう言うと、ようやく彼は離れ、嬉しそうに
「絶対だよ!帰んないでよね!」
わかった、そう言うともう一度抱きついてきて、久々の長いキスをしてきました。

抵抗も、反論も、もうする気にもなれなくて、されるがまま、流されるまま。
また同じ事の繰り返しになっていくのかもな。諦め、妥協、そんな気持ちのまま、その日は別れたのです。