来るだろうことは予想していたし、少なからず心揺さぶられるだろうと思っていた。
しかし、その衝撃は予想を大きく上回っていた。
どんな緊張する仕事の場面より、自分が制御できなくなる場面が人生にはあるということを知った。
理屈ではない何かに、俺の頭は強く殴られた気がした。

何を喋ったかよく思い出せないが、テンパって気持ちの悪いやつになっていたことだけは確かだ。
というよりも、思い出そうとすると己への恥ずかしさで床を転げ回るので迂闊に思い出せない。

そんな彼女は、未婚だが彼氏はいると聞いた。
彼女がいる俺としてはホッとしたような、でも未だ癒えない傷に塩を塗っているような、複雑な気持ちだ。

きっと答えは出ない。一生とは言わないまでも、十年単位で背負うんだろうな。この想いは。
Nさん。ありがとう。だけど、勝手ながら恨ませてくださいw