会社の飲み会でひどく酔い潰れ、気づけば終電を逃していた。途方に暮れて立ち尽くす俺に、「今夜は主人がいないから、よかったら泊まっていく?」と声をかけてくれたのはパート主婦の美由紀さんだった。
40歳とは思えないほどにすらりと伸びた手足。子供を産んでいないからこその、しなやかな体つき。明るく快活な彼女の笑顔は、可愛らしさを一層引き立てていた。
美由紀さんの言葉に甘えることにした俺は、千鳥足で彼女のマンションへと向かった。たどり着いたと同時に、俺の意識は完全に途絶えてしまったらしい。
次に目覚めると見慣れない天井があった。そして隣には裸の美由紀さんが眠っている。
頭の中を必死に過去の記憶が駆け巡る。美由紀さんの家に泊めてもらったことまでははっきりと思い出せた。
しかし、なぜ俺が彼女と同じベッドに、しかも裸で寝ているのだろうか。混乱した思考が堂々巡りを繰り返す。
「んぅ〜……」って美由紀さんがゆっくりと身じろぎ、うっすらと目を開けた。
「ご、ごめん……もしかして俺、やっちゃった……?」と問いかけると、美由紀さんはふわりと微笑んで、少し恥ずかしそうに「うん。加藤君が、強引だったから……」と小さな声で答えた。