「わたしは人形とか、幻?」須磨寺雪緒スレ#8
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
須磨寺はそこにいた。
夕陽を背にただひとり……。
人ならざる雰囲気をまとって、ギターを 弾いていた。
神がかってる……恵美梨が天使のようだと
言った気持ちもわかる気がする。
確かに須磨寺は人ではなかった。
人であることを、どこかで忌避していた。
人の形をし、人の言葉を語り、人のように
振る舞うのに、彼女はいま人ではないなにかだった。
ここは「天使のいない12月」須磨寺雪緒のスレッドです。 >>201
蕎麦屋お嬢様
それにしても、いよいよ明日か
クリスマスなので記念に……。
とりあえず幸せなクリスマスを過ごす雪緒と時紀を妄想するよ。 ちょっと早いけど、1番手、降下!降下!降下!
┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬
││││││││││││││││
││││││││││││││││ミ ミ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄」 ノ∩ ノ∩
―――――――――――――‐┬┘ ⊂ ヽ⊂ ヽ
| ⊂( 。A。 )/( 。A。 )っ
____.____ | ∨ ∨U ∨ ∨
| | | |
| | | |
| | | |
| | | |
 ̄ ̄ ̄ ̄' ̄ ̄ ̄ ̄ | あれ、正しくは6時くらいだっけ?まあよい
「一緒にいられるのは、地面までよ・・・」
┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬
││││││││││││││││
││││││││││││││││ミ ミ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄」 ノ∩ ノ∩
―――――――――――――‐┬┘ ⊂ ヽ⊂ ヽ
| ⊂( 。A。 )/( 。A。 )っ
____.____ | ∨ ∨U ∨ ∨
| | | |
| | | |
| | | |
| | | |
 ̄ ̄ ̄ ̄' ̄ ̄ ̄ ̄ |
┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬
││││││││││││││││
││││││││││││││││ミ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄」 ノ∩
―――――――――――――‐┬┘ ⊂ ヽ
| ⊂( 。A。 )つ<今年もヒトリかよ!
____.____ | ∨ ∨
| | | |
| | | |
| | | |
| | | |
 ̄ ̄ ̄ ̄' ̄ ̄ ̄ ̄ | ┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬
││││││││││││││││
││││││││││││││││ミ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄」 ノ∩
―――――――――――――‐┬┘ ⊂ ヽ
| ⊂( 。A。 )つ<ずっとヒトリだよ!
____.____ | ∨ ∨
| | | |
| | | |
| | | |
| | | |
 ̄ ̄ ̄ ̄' ̄ ̄ ̄ ̄ |
┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬
││││││││││││││││
││││││││││││││││ミ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄」 ノ∩
―――――――――――――‐┬┘ ⊂ ヽ
| ⊂( 。A。 )つ<ヒトリで生まれ、ヒトリで死ぬから
____.____ | ∨ ∨ ヒトって言うんだよ!
| | | |
| | | |
| | | |
| | | |
 ̄ ̄ ̄ ̄' ̄ ̄ ̄ ̄ |
今年もぎりぎりなったけど、何とか間にあった…
┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┐
││││││││││││││││
││││││││││││││││ミ ミ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄│ ノ∩ ノ∩
―――――――――――――‐┬‐┘ ⊂ ヽ⊂ ヽ
| ⊂( 。A。 )/( 。A。 )っ
____.____ | ∨ ∨U ∨ ∨
| | | |
| | | |
| | | |
| | | |
 ̄ ̄ ̄ ̄' ̄ ̄ ̄ ̄ | ┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬
││││││││││││││││
││││││││││││││││ミ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄」 ノ∩
―――――――――――――‐┬┘ ⊂ ヽ
| ⊂( 。θ。 )つ ついに遅れてしまった。とりあえず、後追いします
____.____ | ∨ ∨
| | | |
| | | |
| | | |
| | | |
 ̄ ̄ ̄ ̄' ̄ ̄ ̄ ̄ |
誰 も い な い 1 2 月
┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┐
││││││││││││││││
││││││││││││││││
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄│
―――――――――――――‐┬‐┘
|
____.____ |
| | | |
| | | |
| | | |
| | | |
 ̄ ̄ ̄ ̄' ̄ ̄ ̄ ̄ | すごい。このスレがまだ残ってるだなんて。
今更だけど「もういない誰かとあたし」
ipodに入れて聞きまくり(;´∀`) 221さんようお越しなさった。
好きな人は何年経ってもいるもんですよ。
かくいう私もその一人ですよ。
先週末に駅でギターを背負った学生さんを見て雪緒が浮かぶ自分もたいがいですな。 ホワルバがアニメ化されたみたに
天いなも10年くらいしたらアニメ化されたりして それ以上に雪緒さんの中の人が変わったら間違いなく俺は切れる 雪緒さんに激しい手まんちょ攻撃
雪緒さん「いやぁー。」
雪緒さんはまんこに622684のダメージ
雪緒さんは力尽き、まん汁を大量に放射した。 天いながもしアニメ化されたら
巷は雪緒さん信者と雪緒さんグッズで溢れかえる
なんと素晴らしいことか クリスマスに学校の屋上からスパイラルマタイするオフとか流行る訳だな >228
風景とか好きでしたらお隣の須磨駅前の海岸や朝霧、舞子へもどうぞ。綺麗ですよ。
その後は新長田とか神戸でお食事や観光をしてみては如何ですか?
本編に登場するようなお店が沢山ありますから。 ごめんなさい。レスアンカーは231さん宛てでした。 朝霧といえば、朝霧痲亜子さんもそこからとったんでしょうかねえ 親友のささら、久寿川も近いですからそうじゃないかなあ。 朝霧、舞子から来てるって噂だな。
クロスオーバーSSとかあったら教えてくれ。 Wikipediaの親が死んでる云々は本当なのかい? >お父さんたちだって……家が貧乏なのに……汚いおソバ屋さんでしかないのに……
>あんなにいっぱいプレゼントくれて……一緒にいてくれて、わたしを慰めてくれたら……
>わたし……ふたりが死んだら、もう生きられない……生きてけないよぉ……
>お願い……誰もわたしに優しくしないで……触れないで……愛さないでぇっ!!
なんてセリフがあるのに死んでるわけないだろ。 ふと質問。通勤とかで楽器持った学生さんをみなさんは見ますか? >244
日常的に見ますが。
ギターとかトランペット?とか大バスとか。
でも弓持ってる人の方が多いかな? >>248
安心しろ、オレも未だに雪緒さんに惹かれ続けている 雪緒さん可愛いよ雪緒さん
雪緒さんコラでも可愛いよ雪緒さん 女子高生軽音楽部アニメが流行っているようだけど
雪緒さんのアコギの腕前はどんなもんだろうね? 須磨寺に惹かれるのは分かる。
でも須磨寺の魅力って何だ?
自分を愛してくれるものに対するツンデレな態度か?
優等生のマスクがそれと相乗効果を生み出すのか?
ついでに天いなのシナリオで一番、感動したのはこのシナリオだった。 個人的に雪緒と妹のエチシーンはあっても良かったと思う。 むしろ雪緒のレイプシーンとか切実に欲しかった
雪緒は愛の無いSEXが嫌いじゃないからあまり抵抗せずに
レイプなんだけど和姦のような、そんなシーンが・・・ 清純かつ世間知らずな雪緒が
何かしらあって淫乱な女になってしまう、という妄想は
清純→淫乱のギャップが激しいせいか
とてもソソるものがあると思うんだ
雪緒可愛いよ雪緒 可愛いし美しいな
消えてしまいそうな儚いものを感じるのは雪という字のせいか 雪緒の髪の毛の色って灰色?黒?
どっちの表現がしっくりくる? >>265
普通に黒じゃないか?
灰色に見えた事ないぞ。 誰か雪緒さんがメイド服着ている壁紙うpしてくれないか・・・?
PC壊れて消えてしまったぜ。
どなたかお願いします。 >>266
まぢですか
何か自分の周りでは灰色派結構居たんですけど・・・
薄羽色(うすばねいろ)、と言うのが頭に浮かんだが、こういう色は原色としてはないらしいw
ただ、少しだけ検索で引っかかるので、全くの俺の造語でもないのかもしれない
濡れ羽色というのが青みを帯びた黒で、これの薄い色という意味合いだろうか
ただ彼女の場合、茶色も薄くかぶっているので、一言では言いづらい
少なくとも明日菜さんみたいな、真っ黒系ではないのだし
あれを黒というなら、それを明るくしたのが灰色なのだから、ほとんど同義だ
ただ灰色というのはなんとなく美しくない
イメージ的に >>268
すまん、今見て来たら灰色に近い色だった。
どうやら長い月日が経って脳内補完されていたようだ。 貧乏な上にワルイ男に引っかかって苦労したんだね雪緒タン 若白髪はなんかイメージ嫌だなぁ
苦労して髪色変化事態は悪くないけど 雪緒さんスレってさ、決してスレ進むの早くないし、内容も無いようって感じだけど
何となくチェックしちゃってて、何となく幸せな気持ちになれるよね
オレだけ? 君だけではない
なんか雪緒さんグッヅが欲しいんだけど、無いよなー
発売当時は今ほど完成品フィギュア全盛の時代じゃ
なかったものなあ。。。 出来の良い雪緒さんフィギュアだったらオレも買いますね、むしろ欲しいですね
アニメ化もしくはPSPリメイク天いなとかが発売されれば・・・フィギュアも!
PSPリメイクとかアニメ化して、えっちシーン無いと天いなって成り立たない気がするけど・・・ 久しぶりにこのスレ来たがまだ人がいることに感動したw
冬のダイブと夏の誕生日のときはこのスレ開く習慣が 無口な歌声とか耳コピして弾けるようになりてえ……('A`) 明らかにコラだけど下のやつどう思う?
本編で無いシチュな分、個人的にはアリ
ttp://www.inverse.jp/perl2/gazou/src/1248628253246.png 今時、こんな寂れたスレで、つまらないいたずらするなよw 誕生日おめでとう
いつ見ても美しいシーンが多いなあ
そうか誕生日か。
夏だけど、帰ったら引っ張りだしてプレイするか。 ゆきおはんは・・・
ルート入ったときよりも入ってないときのほうがなんか好き
さりげなさがいいね ちょっと遅れたが、久しぶりにSS書いた。6レス。
「時紀クン、知ってた?」
「何をですか」
明日菜さんは、妙にうれしそうな顔で、意味ありげに俺の腕をつついた。
「雪緒ちゃん、今日が誕生日なんですって」
「はぁ?」
思わず須磨寺に視線をやると、少し曖昧な笑顔で、小さくうなずいた。
閉店処理をしているタイミングで、そんなことを言われても困る。
ぐるりと店内を見渡して、
「ケーキなら、売るほどありますね」
「文字通り売り物だものね。
あー、だめよだめよ、そんないつも休憩時間につまんでいるような物で、お茶を濁しちゃ。
なんかほら、深く思い出に残るような」
明日菜さんは他人事なのに、自分が当事者のような顔でそう要求するが、
「こんな時間に、無理を言わないでください」
「別に形に残るような物じゃなくてもいいのよ? 愛の形は人それぞれだし」
なにを言ってるんだあんたは。
須磨寺もクスクス笑ってるんじゃない。
「いいから片付けるぞ」
「そうね」
「あーん、時紀クンのいけずー」
働け。
「それじゃ後は若い二人に任せて」
そんな台詞と、意味ありげな笑みを残して、そそくさと退散した明日菜さん。
当然のように、俺と肩を並べて店を出る須磨寺。
何かを期待しているのか、すっと俺の顔を見上げて、
「くれるの?」
「なにをだよ。やるもんなんか、なにもないぞ」
「木田君なりの、愛の形」
おまえな。
「おまえはそれでいいのかよ」
「木田君の一世一代の告白とか、見てみたい気もするわ」
「売り切れだ」
身についた店員根性のせいか、つい、そんな軽い切り返しをしてしまったら、須磨寺は驚いた顔で、
「……誰に売ったの?」
「売ってねぇ!」
ムキになって叫んだら、須磨寺はわかっていたのか、笑っていやがる。
くそ、こいつの方が一枚上手か。
もういい。なんでもいいから、こいつになんかやって黙らせよう。
どっかコンビニかなんかでも……と。あれでいいか。
「須磨寺、プレゼントだ」
「あぁ、この屋台をくれるの?」
「ラーメンおごってやるって言ってるんだ」
さらっと恐ろしい切り返しをする女だな。
さすがにいやがるかと思ったら、意外と須磨寺は乗り気な様子で、
「楽しみだわ。初めて」
「あぁ、普通は女は屋台になんか入らないか」
「ううん、ラーメンを食べるのが」
なんだと!?
日本の国民食の一つ、ラーメンを食べたことのない人間が、日本にいるのか?
「おそば屋さんの娘だもの、私」
そ、そうか。
いや、待て、その理屈はおかしい。 いくらライバルの麺類であるとはいえ、ラーメンの一つくらい食っても罰は当たらないだろう。
疑いのまなざしを向けてみたが、須磨寺は何も知らない無垢な動物のような目で、俺を見返す。
そしてなぜか、楽しげな口調で、
「勘当されるかもしれないわね。この不良娘がって」
などと言いつつ、須磨寺は率先してのれんをめくった。
おいまて、いいのか本当に。いや冗談だよな、いくらなんでも。
「いらっしゃい」
と、新聞から顔を上げて、迎えた親父もさすがに戸惑い気味だった。
須磨寺はのれんを手で掲げたまま、物珍しそうに周りを眺めている。
「ほら座れよ」
「ああ、そうね」
こっちの方が落ちつかねぇったら。
「何を食う?」
「木田君に任せるわ」
私は何も知りませんよ、みたいな顔をして。
とりあえず無難に、醤油の大盛りと普通盛りを一つずつ。
「あいよっ」
と、親父の返事が返ってきた後は、お湯の沸き立つ音しかしない。妙に気詰まりだ。
親父もそう思ったのか、愛想笑いをこちらに向けて、
「しかしこんな屋台に、こんなお嬢ちゃんが来るのは珍しいな。デートの締めには向いてねぇと思うけどよ」
「いえ、私たちバイト帰りなんです」
「ああ、そういうことかい。それで制服か」
「ええ」
親父は納得したように、何度もうなずいた。
俺は須磨寺が余計なことを言わないのに、ほっとした。ほんの一瞬だけ。 「今日、私の誕生日だって言ったら、ここに連れてきてくれて」
おい。
言うのか、それを。
いや、これは些細な復讐なのか。実は不満満載なのか、おまえ。
「そいつはねぇなぁ。いや、自分の味を卑下する訳じゃねぇけどよ、
せめてもうちょっと、ムードのあるところに連れて行くもんだろう。
そんなんじゃふられちまうぞ、兄ちゃん」
大きなお世話だ。
なんだこの、俺が甲斐性なしみたいな雰囲気は。早くできろラーメン。
一分ほどの気まずい時間はようやく過ぎて、
「それじゃ、これは俺から嬢ちゃんに誕生日プレゼントだ」
「ありがとうございます」
須磨寺の普通盛りには、チャーシューが二枚と、味玉が余計に載っていた。
食べようとして、須磨寺は、髪留めを左右とも抜いて、流れる髪の毛を今度は一つにまとめてくくった。
「髪が入っちゃうから」
つい、見とれていた俺に、そう説明して。
「い、いいから、ほら、食えよ」
「えぇ、いただきます」
いかにも、和食になれた、きれいな箸使いで麺をたぐり、上品に数本すする。
サラリーマンらの荒っぽい食い方を見慣れていた親父も、感心している様子。
次いで、レンゲでスープを一口すすってから、花の咲いたような笑顔で、
「おいしい」
と、つぶやいた。
なんとなく俺はほっとする。親父も照れくさそうに頬を掻いた。
次いで、俺もラーメンに取りかかった。あぁ、確かにここは当たりだ。
今度エミ公でもつれてきてやるか。あいつはお子様だから、こういう店は嫌がるだろうけど。
俺が食い終わってから数分遅れて、須磨寺もようやく食べ終えた。
「ごちそうさまでした」
「あいよっ」
うまいと言われたせいか、若い女が嬉しいのか、親父も妙に上機嫌でどんぶりを受け取る。
一応、プレゼントという名目だから、俺が全額払ったわけだが、親父はおつりを返すついでに、
「しかしよ、兄ちゃん。さっきも言ったがラーメンはねぇだろ。アクセサリーの一つも買ってやんな」
「いいんだよ」
だいたいこいつに何をやったら喜ぶかなんて、わからねぇし。
「姉ちゃんも、そっちの方がいいだろ」
「そうかもしれませんね。でも、ラーメンもおいしかったですよ」
本心か、リップサービスか、須磨寺がそういうと、
「また来てくんなっ」
と、威勢のいい声が、のれん越しに俺の背中を打った。
「ふぅ……」
無駄に疲れた。ラーメンを食っただけだったのに、なぜこんなに。
対して須磨寺は、いつもとは違う一本だけのしっぽを振りながら、上機嫌そうに、
「ごちそうさま、木田君」
「ああ、喜んでもらえて何よりだ」
「あ」
「なんだ?」
不意に、須磨寺は俺に顔を近づけて、
「ナルト、ついてる」
「なに?」
なんだそのギャグみたいな光景、と思うまもなく、須磨寺は俺を引き寄せて、唇を頬に触れさせた。
「とれたわ」
……なんのつもりだよ、まったく。
だいたい、
「さっきの店、ナルトなんか入れてなかっただろ」
「そうだったかしら?」
そうだよ。いったい何を考えているんだ、この女。
「それで、買ってくれるの?」
「なにをだよ」
「アクセサリー」
「おまえ、ラーメンで十分満足そうだったじゃねぇか」
「ラーメンのお礼は、したもの」
さっきのキスかよ。なんか納得いかねぇぞ。
よかっただろうが、ラーメン初体験で。この上、光り物まで欲しいってか。
……いや、まて。そこのところを、きちんと確かめていなかったぞ。
「なぁ、須磨寺」
「なに?」
「ラーメン食ったの初めてだって、本当か?」
須磨寺は今度こそ、本当に驚いたような顔をしてから、クスクス笑って答えた。
「まさか」
この野郎。
だからラーメンの礼はキスくらいで十分だってことか。
「欲しい物でもあるのかよ」
「そうね」
手持ちぶさたそうに、一本しっぽを指でもてあそぶ須磨寺に、ふと思いついて、
「髪留めでも、買うか?」
「そうね、そうしましょう」
えらく適当だな。そんなんでいいのか、おい。
「いいのよ」
くるりと、先行する須磨寺が半回転して、俺を正面から見据える。
「適当に見つけたそのへんの店でなくて、木田君がちゃんとえらんでくれるなら」
……そこが不満だったのかよ。まったく、女ってやつは。
以上です。ツインテールでラーメンというと、某乙女を思い出しますが、さすがにキムチラーメンはやめておきました。
そういえば、なんか雪緒さんにこの暑い中ラーメンを食わせて汗だくにしてみようというのが初期企画だった気がする。
すっかり忘れていた、もったいない。では、そんなとこで。 >>299
乙!寝る前に幸せな気分になれました
指輪でもねだるのかと思いました ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています