葉鍵的 SS コンペスレ 19
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ここは、期限内に与えられたテーマに沿った SS を書くスレです。
他人と腕を競いあうもよし、ネタで盛り上げるのもよし、テーマに沿っていれば何でも(・∀・)イイ!!
テーマを見て、思いついたネタがあればどんどん参加してみましょう。
このスレを育てるのは、あなたが紡ぐ言葉です。
・期間の設定や細かい変更点は告知のなかで発表します。
・テーマはこのスレの話し合いで決定され、開催ごとに毎回変更されます。
・その他、ルールや投稿方法、過去スレや関連スレは >>2-10 あたりに。
【前スレ】
葉鍵的 SS コンペスレ 18
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1186409866 【告知】
ただ今をもって、投稿期間を終了させていただきます。
参加された書き手の皆様、どうもご苦労さまでした。
それでは、これから感想期間に入ります。
投稿された SS について感想、討論などをご自由に行ってください。
期限は 2 月 28 日の午前 0:00 までとさせていただきます。
以下が、今回投稿された作品の一覧です。
>>83-92『「幸せ」と「辛さ」は似ているけれど』(KANON:栞×祐一)
>>96-99『あまさひかえめ』(ONE)
http://kita-kao.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/test/read.cgi?bbs=sscompe&key=1114383443
『真琴のバレンタインデー』(KANON) 『「幸せ」と「辛さ」は似ているけれど』の感想。
正直、何が言いたいのか分かりません。
エロとグロが何故必要だったのでしょうか。
以上、この二言だけです。 【告知】
現在、葉鍵的 SS コンペスレは投稿期間を終え、感想期間に入っています。
今回投稿された作品は、>>103となっています。
感想期間は 2 月 28 日の午前 0:00 までとなっていますので、
まだの方は是非お願いいたします。 感想です。
『「幸せ」と「辛さ」は似ているけれど』(KANON:栞×祐一)
シリアスなのかギャグなのか判別不能。
物語における設定はかなり強引ではありますが、栞の希望にすがりつくような笑顔と、
祐一の快楽に酔いしれる笑顔の対比が怖いですね。
どちらかと言えば、薄ら寒い感じのする作品でした。
『あまさひかえめ』(ONE)
ONEは詳しくないのですが、「浩平は『えいえんのせかい』とやらに行ってしまった後」って
ことでいいんでしょうか?と言う前置きを踏まえて。
騒ぎ続ける周囲とは裏腹な茜の気持ちを詩子だけが感じる描写を入れることで、
上手に短い茜の台詞を強調してるのではないかと思います。
二人のやり取りによって、取り巻く教室の空気がよく書かれていると感じました。
また、賑やかな教室や街の風景とは対照的な締めが、切なくていいですね。
『真琴のバレンタインデー』(KANON)
素直じゃない二人と言うお約束な展開で、ほのぼのとした全体の流れが何と言うか無難に
まとまりすぎている感じがして、今ひとつ響きませんでした。
最後の締めもとても真琴らしくて良かったのですが、真琴がアホの子になっていることと
如何せん祐一が鈍すぎじゃないかと個人的に感じてしまったのがマイナスでした。
今回は(的外れな感想かも知れないけど)『あまさひかえめ』を優秀作品に推したいと思います。
>『「幸せ」と「辛さ」は似ているけれど』(KANON:栞×祐一)
いつも思うんだけど、もったいない。
これだけの文章を書けるのに、なぜその力を別の方向に生かせないかなーと残念に思う。
自分の作品に拘りを持つのは大切だけど、もうちょっと柔軟に考えてみてはどうかな。
流行りに迎合しろとは言わないが、読ませるためにはある程度の妥協は必要かと。
>『あまさひかえめ』(ONE)
おねの茜エンド後の話ってことでいいのかな?
ちょっと言葉ってか描写足らずの部分が多いような気がする。
クラスメイトがざわざわカイジってる所とかw
最初の明からラストの暗に持っていった見せ方はなかなか。
>『真琴のバレンタインデー』(KANON)
今回の異端の中の正統派w
SS全体が優しいムードに包まれているので、安心して最後まで読めた。
でも逆に言えば最初の段階で真琴が祐一にチョコを渡す話だってのがわかってしまったので、
予想通りの終わり方だった時は少しだけ落胆を覚えた。
とは言え描写の丁寧な良作には違いないので、最優秀作にはこちらの作品を推薦します。
メインの真琴より端役の名雪の一挙一動にワクテカしていた俺は間違いなく名雪厨。 【告知】
現在、葉鍵的 SS コンペスレは投稿期間を終え、感想期間に入っています。
今回投稿された作品は、>>103となっています。
感想期間は 2 月 28 日の午前 0:00 までとなっていますので、
時間がありましたら是非ともお願いします。 【告知】
現在、葉鍵的 SS コンペスレは投稿期間を終え、感想期間に入っています。
今回投稿された作品は、>>103となっています。
感想期間は 5 時間後の明日午前 0:00 までとなっていますので、まだの方は
是非ともお願いします。 【告知】
ただ今をもちまして、感想期間を終了させていただきます。
投稿された書き手の皆さん、感想をつけてくださった読み手の皆さん、
そして生温かく見守ってくれていた ROM の皆さん、どうもご苦労様でした。
引き続きこのスレでは、今回の運営への意見、書き手の挨拶、
次々回のテーマの決定などを行いたいと思います。
上記のものやそれ以外にも意見が何かありましたら、書きこんでください。
※次回のテーマはファーストキス』に決定しており、開催時期は 3 月中旬になる予定です。
※今回決めるのは次々回のテーマです。お間違いのないように。
投稿3、感想2
感想が少ないがまだ行ける・・・ような行けないような つーか、予想に反して長くやってると思うよ。
2年前くらいに死んでまったくおかしくないと思ってた。 このスレで一番頑張ってるのはグロの人だというのがな……
実はどっかの転載もしくは改変かもしれないが 転載でも改変でもないです。
>>感想をくれた方々へ
今回は頑張ってみたのですが、どうしても悪いクセが抜けないようです。
今後、もっと頑張って一般的なSSを書きたいと思っています。
ありがとうございました。
>スレの今後
エロパロ板や他のスレは覗いていないのですが、
比較的コンスタントにSSが投下されるスレとしてはまだまだいけるのではないでしょうか。
このスレも。
>次々回のテーマ
「 お泊り 」
はいかがでしょうか。 なんか不良が雨の日に捨て犬を抱いてた理論かもしれないけど
116がめっちゃ良い人に見えてきたから不思議だw 『真琴のバレンタインデー』を投稿したものです。
このSSは無難な萌えSSを想定して作ったつもりです。
遅ればせながらも感想返しをさせていただきます。
>>107
このようなSSを書く場合、平凡なシーンをいかに退屈に読ませず書くかという点がポイントになるのでしょう。
そういう点が自分には足りない、とは思いますけど。
でも、どうしたらそういうシーンが上手くなるかは分からない……
自分にとっての方法論が見えないです。
>>108
予想通りの終わり方って言われることは想定内ではありました。
でも単純すぎるのですかね……
ちなみにオチが簡単に見えたって言われるのは初めてではありません。
分かりやすい方が自分は好きなんですけど、いつもそう言われるっていうのはやっぱりマズイのかもしれませんね。
以上で感想返しとさせて頂きます。
それではまたどこかで。
>>120
>このようなSSを書く場合、平凡なシーンをいかに退屈に読ませず書くか…
これはあくまでも私感なのですが、心理描写がごく普通に状況説明みたいな感じになっていて、
読み進めていく上で強い引き込みを受けなかったような気がします。
三人称の神様視点で書かれているためでしょうかね。個々の表現が淡々としている印象です。
この部分を変えるだけで、作品の印象はかなり変わるんじゃないかと思います。
あと、平凡な展開であっても、視点や人称が変わるだけでかなりの違いが出ると思います。
たとえば秋子さんから見た真琴と祐一はどう書かれるか、名雪から見たら、祐一から見たら。
そんなことを色々考えてみると、面白い方向が見つかることもあるかも知れません。
些細な日常の出来事でも、誰かの視点から見ればとんでもない事件に見えることもありますしね。
閑散としてるから決意表明してフラグを立てておこう。
俺、次スレになったらSS書くんだ…… 【告知】
現在総括期間になっています。
総括期間は 3 月 6 日(木)の午前 0:00 までとなっていますので、
運営への意見、追加の感想、次々回のテーマ投票などは
それまでにお願いします。
「あまさひかえめ」の書き手です。
ONEキャラ全員分のバレンタインを書くぜ!と張り切ってたらこんなんできました。
どこをどう間違えたのでしょう…
>>107
前半と後半とで落差を出そうとは思っていましたが、お褒めいただいたような
効果までは考えていませんでしたw
今後はその辺りも意識して書ければな、と思います。
原作未プレイの中、感想までくださり、ありがとうございました。
>>108
クラスメイトの「ざわっざわっ」は地の分だとテンポが悪くなるかな、と思ってつけたのですが、
確かにカイジになってますねw
でも以前も同じ指摘をうけた事がありましたので、やはり何かが足りないのだと思います。
次はもう少し書き込みを増やしてみますね。感想、ありがとうございました。
それでは皆さんお疲れさまでした。 【告知】
現在総括期間になっています。
総括期間は 3 月 6 日(木)の午前 0:00 までとなっていますので、
運営への意見、追加の感想、次々回のテーマ投票などは
それまでにお願いします。
残すところ、あと 4 時間ほどになります。
※次回のテーマは『ファーストキス』に決定しており、
開催時期は 3 月中旬になる予定です。
●次々回のテーマの候補として、
>>116 「 お泊り 」
>>125 『新生活』
が挙がっています。 次は四月だから「新生活」が時期的にあってるかな?
学生キャラが多いから「新学期」ってのもいいかもしれないね。 代理人さんが頑張ってるけど進行役の人、どこに行ったんだろう… ただいまを持ちまして、総括期間を終了します。
次々回のテーマは、
>>125,128の2票を獲得した、 『新生活』 になります。 【告知】
第七十二回投稿テーマ:『ファーストキス』
投稿期間: 3 月 6 日の午前 0:00 から 3 月 20 日の午前 0:00 まで。
テーマを見て、思いついたネタがあればどんどん投稿してみましょう。
面白い作品だったら、感想がたくさんついてきて(・∀・)イイ!!
もちろん、その逆もあるだろうけど……(;´Д`)
※投稿される方は >>4-6 にある投稿ルール、FAQ をよく読んでください。
※特に重要なのが
・テーマに沿った SS を*匿名*で投稿する
・投稿期間中は作品に対して一切感想をつけない
の二点です。他の各種 SS スレとは異なりますのでご注意を。
それでは、投稿開始っ! 進行役マジでドロンかよ・・・最悪だな
代理人氏、告知ぐらいなら代わってもいいから頑張ってくれ 【告知】
現在、葉鍵的SSコンペスレでは投稿を募集しています。
今回のテーマは『ファーストキス』で、締め切りは 3 月 20 日の午前 0:00 です。
テーマを見て思いついたネタがあれば、ぜひ投稿してください。
また、次回のテーマは『新生活』で、開催時期は 4 月中旬になる予定です。
「あと一週間じゃ短すぎて書けない」「テーマが難しい」という方はこちらの
執筆に力を注いでもらっても構いません。 【告知】
現在、葉鍵的SSコンペスレでは投稿を募集しています。
今回のテーマは『ファーストキス』で、締め切りは 3 月 20 日の午前 0:00 です。
テーマを見て思いついたネタがあれば、ぜひ投稿してください。
また、次回のテーマは『新生活』で、開催時期は 4 月中旬になる予定です。
「あと一週間じゃ短すぎて書けない」「テーマが難しい」という方はこちらの
執筆に力を注いでもらっても構いません。 【告知】
現在、葉鍵的SSコンペスレでは投稿を募集しています。
今回のテーマは『ファーストキス』で、締め切りは 3 月 20 日の午前 0:00 です。
テーマを見て思いついたネタがあれば、ぜひ投稿してください。
投稿の際には、>>4-5を参照してください。
また、次回のテーマは『新生活』で、開催時期は 4 月中旬になる予定です。
「あと一週間じゃ短すぎて書けない」「テーマが難しい」という方はこちらの
執筆に力を注いでもらっても構いません。
これから投稿します。
元ネタ:CLANNAD, Kanon, ONE
タイトル:ファーストキスはレモンの味?!の巻 ファーストキス。
「またマンガかよ。芽衣、お前マンガばっか読んでるとアホになるぞ」
「なによ、お兄ちゃんだってマンガばっかり読んでるじゃない」
「うるせぇっ。それになんだよこのセリフは。『ファーストキスはレモンの味』ィ?」
「いいのっ、マンガだもん」
それは、幸せだった頃の思い出?
……。
…。
秋のある晴れた日の夕方のこと。
「……」
「そろそろ帰るか。暗くなってきたし」
「そうですね。帰りましょうか」
有紀寧、朋也、春原と千の瘡蓋を持つ男(以降、瘡蓋)は、
ひさかたぶりの墓参りを終え、有紀寧の兄の墓のある霊園を後にした。
二人のファーストキスの、思い出の場所を。
「ん〜、でも、バスがくるまでまだ時間ありそうだけど。近道いく?」
この霊園は、街のはずれ、しかも山と山の間の谷間のような場所、しかも
朋也たちの住んでいる近辺からだとバスで30分以上かかるところにあった。 「俺はかまわねぇ。けど、有紀寧がな」
「私は構いませんよ、いつものことじゃないですか」
「ああ、今日はちょっと遅くなったけど、多分大丈夫だろ」
そういった朋也を先頭に、一向は、街への近道となる山道を帰ることにした。
……。
…。
もくもくもく。
一向は例のごとく、春原をからかいながら非常に薄暗い山道を歩いた。
夕方、といっても実はまだ午後の4時、しかし、秋の夕暮れは早く、
また、うっそうと茂った木の所為で、視界は非常に悪かった。
「ひぃっ?!」
ミエナイナニカと戦っている最中の春原を側に置き、朋也は僅かな不安を禁じえなかった。
そう、この山道を歩くのは初めてではなかったが、この時間帯に、しかも、
ライトもなしに歩くのは初めてだったからだ。
「なにビビってんだ…。おめーらしくねーな」
そんな朋也の不安を察知した瘡蓋が凄みを利かせた声で話しかけてきた。
「そんなんじゃねえ。ただ、もしも有紀寧になにかあったら、ってさ」
「へっ…。よくいうぜ、あんなことしでかしたテメーがよ」 そう、いうまでもなく、朋也は有紀寧の兄の墓前、有紀寧を慕っている不良たち(※)
※不良中学生50人に相当するチカラを持つオトコ一人も含む
の目の前で、有紀寧の唇を強制的に奪ったのだ。
そして、なし崩し的に、有紀寧と付き合い、深い仲になってしまったのだ。
そんな男が、暗い山道ごときになんだ、といったところだったのである。
「もう、またそのお話ですか?」
二人の間の緊張を察した有紀寧が曖昧な笑みを浮かべて割り込んできた。
「気にするな。な?」
ニガッとした笑いを浮かべて、同意を求める瘡蓋。
「ああ」
ニンッという微笑で応じる朋也。
漢二人は有紀寧を愛しているのであった。
「ひぃっっ!?」
一同の先頭を強制的に任されている春原は、ミエナイナニカに怯えているだけだった。
が。 「あれ…」
春原の足が止まった。
そして、二人の人影が、ヨタヨタと、どこか頼りない足取りで近づいてくるのが見えた。
「…ほんとうにこっち…」
「…しら…ってば……ちゃん…」
静かな山道に、二つの声が聞こえた。
(ん?委員長や杏か?)
春原は目を凝らした。10mくらい離れている朋也たちにはまだ見えていなかった
(へ?男の声?)
立ち止まり、耳を済ませた春原に緊張が走った。
そう、蒼い山道の光に照らされて、少しずつ、人影の正体が明らかになってきた。
「ウィーー」
「住井ちゃん、キてるねえ〜〜〜」
「ウィーウィーーニンチンドーwwwってかキャハハハハハハハハハハハ!!」
狂声、否、凶声を挙げながら、立ちすくむ春原と、それに追いついた朋也たちの
目の前に現れたのは、ピンクのスーツと、そしてゼブラ柄のスーツに身を包んだチンピラ。
その二つの胸に輝くのは金バッジ。
そう、明らかにヤクザ、しかも、その充血し、濁りきった目を見る限り、
相当のジャンキー二人であった。 (なんだよ、あいつら…)
訝しげな目つきで二人組みを睨んだ朋也。その服の袖をきゅっと握り締めた有紀寧。
二人組みは一向に気がついている様子はなく、ただ、ノロノロと、まるでゾンビの
ように山道を歩いてきた。
ちっ、軽い舌打ちをし、瘡蓋が春原の前へと進んだ。彼は直感的に理解したのだ。
こちらへと向かってくる二人がどんな人種で、彼らが一向に対してどのような反応を
示すであろうかを。
そして。
「あっだあ?!てめーるぅああ?!おおおっ!おほっ?!」
案の定、二人組みのピンクスーツ、住井は、立ちはだかった瘡蓋を、肩と膝を
カクカクと揺らしながら威嚇してきた。その吐き出す息は、トルエン、そして
墓土の匂いがした。
「うるせえ、ヤー公が。さっさとどきな」
瘡蓋は仁王立ちで言い放った。春原はその側でビクンビクンッと恐怖のあまり軽く痙攣していた。
朋也と有紀寧は、硬い表情のまま、互いの手を握り締めながら様子を窺っていた。
「おほーーーーーっ!こりゃみゃたカッコイイミーチャンハーチャン!」
ゼブラ柄のほう、北川が大げさに肩をすくめながらおどけた。その表情はまるでなく、
口調と声色だけがおどけていた。
「いいからどけっつってんだよ!」
ブンッ!
瘡蓋の渾身の右フックが住井の左頬にクリーンヒットし、ガキッという硬い音ともに住井の
アゴははずれた。ただ、それだけ。
「!!」
全力をこめたパンチにビクともしない住井に驚き硬直している瘡蓋の右脇腹に、次の瞬間、
強烈なミドルキックが直撃。瘡蓋は、雑木の生い茂る斜面になっている山道の路肩へと
吹っ飛ばされ、そのままゴロゴロと斜面を転げ落ちていった。
悲鳴、喘鳴、うめき声一つ上げずにおちていったところから察するに、彼は気絶していた。
「あーららこらら、いーけないんだいけないんだ、せーんせーにいってやろ(はぁと)」
北川は、ニコニコと微笑んでいる住井の頭をすりすりとなでながら、朋也たちのほうへと
顔を向けた。
有紀寧はショックのあまり声も出せなかった。あの、瘡蓋、不良中学生50人に相当する
戦闘力をもつといわれていたあの瘡蓋が一発で倒されるなど、信じられなかったのだ。
(くそっ!どうすればいいんだよっ)
朋也は迷った。そしてその刹那。呆然と立ちすくむ春原を弾き飛ばし、腰溜めになにかを握り締めた住井が
朋也の懐に飛び込み、ぷじゅりっと嫌な音を立てて、さび付いたドスが朋也の腸を貫いていた。
「きゃあああああああああああああああっっ!!」
「ひいぃっっ!!」
ゆっくりと、言葉なく斃れこむ朋也が最後に聞いた物音は、有紀寧と春原の叫び声、
そして、
「おい、こいつらあそこに運ぶぞぅ、象さんはもっと大好きです」
「くししっ、ったくめんどくさいにゃーははは、さっさとカネ回収してかえりましょー」
「まあまあ、そうあせるなって。ちょっとこいつらで遊んでいこうじゃねえの。
せっかく女もいるんだしよ。ガキだけどなっ、あはははははっ!」
と無邪気にはしゃぐ、凶悪な暴力団員の邪悪な会話であった。
……。
…。
目を覚ましたのはどれくらい経ってからのことであったか。
せめて、春原にはなにもわからなかった。
「……」
壁にもたれるようにして座ったまま、あたりを見回した。
廃屋の壊れた窓から朝の光らしきものが差し込んでいた。
「ひぃっっ!!」
靄がかかったような淡い光の中、転がっていた。
有紀寧が、朋也が。
どちらも、言葉にするのも憚れるような姿で。冷たく、土気色の肌で。 誰がどうみても、朋也と有紀寧の体の周りに広がっている真っ黒な血溜まりから判断するに。
二人は死んでいた。
しかし。
春原自身も生きているのが不思議なくらいの重傷であった。
左右の腕は折れ、鎖骨や胸骨も折られ、右耳は千切れかけていた。打撲傷数え切れず。
どこかの内臓も破裂しているかもしれない。
「お、おかざき、おかざき…」
暴行を受けた所為で腫れがあり、開けることも困難な瞼の間から、涙がこぼれた。
彼の唯一の朋、岡崎朋也は死んでいた。
ぷりん、と腸を、その腹の肉の裂け目から飛び出させて。
そして、春原は思い出した、昨晩、いや、正確には春原が意識を失うまでに何があったのか。
暴行を受け、途切れ途切れの意識の中、目前に繰り広げられた惨劇を。
朋也が刺された後、彼らは北川たちに刃物で脅され、山中の奥深いところにある廃屋へと
連行されたのであった。
そして、そこで、暗いガス灯の明かりの下、春原と朋也は筆舌にしがたい暴行を受け、
有紀寧はとても言葉にはできないほど残酷に、無残に犯されたのであった。
「ゆき、ゆきね、ちゃん・・・」
有紀寧は仰向けに倒れていた。衣服はズタズタに破れ裂け、股間から血を大量に流し、
口腔には血が大量にたまっていた。そして、その血の壷のなかから、ボコっと醜い舌が
突き出ていた。
そう、有紀寧は舌を噛み切ったのだ。それが、単なる弾みだったのか、それとも、
意図的なものだったのかは春原にはわからなかった。
実際は、住井にアナル舐めを強制されたときの、有紀寧の最後の抵抗によるものであったことも知らずに。
「はが…はぶ…」
カラカラに乾いた口の中から、やっとこ舌を引っ張り出した春原。
そして、ガサリと乾いた唇を舐めた。
「ううっ、うがっあああ、ああああ、ああああああ」
彼の目の前に迫ってくる怯えた顔。絶望に彩られた有紀寧の両目。
あの感触がよみがえってきた。北川達によって、有紀寧と強制的にキスをさせられたときの感触が。
もはや抵抗することを諦めた有紀寧がその頭を北川にわしっと掴まれて、
顔面で頭突きをするように春原の顔へと放り出されたときに。
触れた有紀寧の唇の。
有紀寧の、切れた唇の血の味、肉の感触。彼女の唇に付着した住井たちの精液の味。
そう、それが春原のファーストキス。
はじめてのちゅう。きみとちゅう。
「こかあああああああああああああああああああ」
春原の絶望と悲しみの咆哮…否!
復讐の雄たけびが山中に木霊した。 それから遡ること2時間。
意識を取り戻し、なんとか国道に出た瘡蓋であった。が。彼は、運悪くクルマのひき逃げに遭い、
朋也たちを、そして自分も助けることができず、死んでしまっていた。
ちなみに、彼をひき逃げしたのは彼の舎弟(無免許15歳)であった。
硬派一本漢道な彼は、まだキスもしたこともなかった。ファーストキスをしたことも。
交通量の少なすぎる田舎の国道の上で。
彼は、まだ見ぬファーストキスの相手を夢見て死ぬことができたのだろうか?
……。
…。
この出来事から2年後、海外に逃亡していた住井、北川両名は惨殺死体となって、
タイ・バンコク、ラジャナムダンスタジアムの側の路地裏で発見された。
死因は激しい殴打による頭蓋骨陥没。付近には脳しょうが飛び散っていた。
さらに、死体の側には染めたものと思われる金髪の髪が数本落ちており、
事件との関連が調べられると思いきや、タイ警察のずさんな捜査方針によって
その髪の毛は鼻水ティッシュと一緒に空き缶専用ボックスに放り込まれた。
後に言う「鮫島事件」の唯一の生存者、春原陽平の行方は杳として知れなかった。 以上です。
>>142-151
「ファーストキスはレモンの味?!の巻」 投稿します。
題材に使った作品はToHeart2AD、ダーク注意で。
一レスで終わるといいなぁ… 毎日が楽園だった。
そして、毎日が地獄になった。
朝。
ご主人様の顔を見る。同時に、その横で眠るあの女の顔も目に入る。
心が引き裂かれそうだった。なぜメイドロボに心なんて作ったのか怒りすら沸いてきた。
昼。
家事をする。
炊事、洗濯、掃除。
ご主人様の世話をするのは楽しい。喜びすら覚える。
しかし、何をする時もあの女の影が見え隠れする。
例え目を背けても、その先にあるあの女の痕跡。
夜。
就寝の準備を整える。
朝が早いからと部屋に引き上げるご主人様。その後を追う様に消えるあの女。
階下にまで響き渡る嬌声。
意識を外界から閉ざし、出るはずのない涙を感じて眠りについた。
そんな日々が続く中、心がある提案を導き出した。
心があるのならば、それはむしろ必然だったのだろう。
その時初めて、自分に心がある事を感謝した。
睡眠薬が切れたのか、首を振りながら顔を上げるご主人様。
一面の紅に染まった世界で。
わたしは、
ご主人様に、
はじめてのキスをした。 やっぱり改行多いって怒られた…
あ、>>154-155でエリュシオンでした。 【告知】
ただ今をもって、投稿期間を終了させていただきます。
参加された書き手の皆様、どうもご苦労さまでした。
それでは、これから感想期間に入ります。
投稿された SS について感想、討論などをご自由に行ってください。
期限は 3 月 27 日の午前 0:00 までとさせていただきます。
以下が、今回投稿された作品の一覧です。
>>142-151 『ファーストキスはレモンの味?!の巻』
>>153-154 『ELYSION』
※私事情により、4月以降私は進行役をさせていただくことができなくなります。
どなたか、引継ぎの件について御一考願います。 投稿数もほとんどない、てかいつもの人の奮戦だけが見える状態だし、
代理進行役氏も難しいみたいだし、今回か次回で最終回でいいんじゃないかな。 【告知】
現在、葉鍵的 SS コンペスレは投稿期間を終え、感想期間に入っています。
今回投稿された作品は、>>158となっています。
感想期間は 3 月 27 日の午前 0:00 までとなっていますので、
時間がありましたら是非ともお願いします。
尚、このスレッドそのものの今後については、27日以降の総括期間で
議論していただければ幸いです。 複乳板からきましたうんこうんこ
俺も10年前は葉鍵厨だったな
跳符「東方シリーズ総合スレッド 4763/4763」
http://game13.2ch.net/test/read.cgi/gsaloon/1206332038/683
683 名前:浅学王 ◆353PZiZrPg 投稿日:2008/03/24(月) 20:29:42 ID:2pRuVUQ/0
なんかKanonSS末期みたいな論議してるのなー
オタはどこでも変わらないわね
【告知】
ただ今をもちまして、感想期間を終了させていただきます。
投稿された書き手の皆さん、感想をつけてくださった読み手の皆さん、
そして生温かく見守ってくれていた ROM の皆さん、どうもご苦労様でした。
引き続きこのスレでは、今回の運営への意見、書き手の挨拶、
次々回のテーマの決定などを行いたいと思います。
上記のものやそれ以外にも意見が何かありましたら、書きこんでください。 統括期間っしょ?
統括していい?
このスレは今日限りで終了〜。 マジでこのスレ終了って事でいいん?
まあなくなったらなくなったで仕方がないとは思うが、
なんつーか最悪の終わり方だからどうなんかなーと。
つっても一週間に見てるの俺と他2人ぐらいしかいなさそうだが・・・ 次回の募集をしている限り、今回で終了って事はないでしょう んーだら、終わるときには最後の期間長めの大コンペ開いて盛り上がりたいな。
書いてた人いっぱいおったし、最後ってことだったら案外作品増えるんじゃないかね 続けるって言う人も結局皆口だけで全然参加しないからなぁ。
存続議論になった時に多くの人が意見書いてて続けようって決意を固めてたから
俺も力になればと以後ほとんどの回で感想書いてきたし、SSも何回か投下してきたけど
一向に投稿は増えずにむしろ減少するばかりだったし。
一応162を張ったのも俺だが、ぶっちゃけもう終わってもいいんじゃないかとは思ってる。 >>166
大きくやりたいんだったら、それなりにあちこちに告知したほうが。
自分もいままったく偶然何年かぶりにここ開いただけだし…… おかしいね、なんでここが過疎るんだろう。
このカテゴリーにいるってことは、みんなSSが好きなはずなのに。 SSってのは、読むのも書くのも
ある程度の時間と精神的余裕が必要なんだよ
だから、昔書いてた人間は、あらかた滅びた 城島司を主人公にして、中学生時代の里村茜,柚木詩子を攻略する
OR 城島司ルート,城島司 帰還END(茜以外の 他のヒロインEND後なら大丈夫なのに。)
SSはどうかな? >>177
確かにSS書きや読み手としては、これほど悲しいことはないね。
>>176の言うように、統合するのも視野に入れたほうがいいのかも知れない。
リトバスEXが出たら、少しは変わるのかも知れないけど… 今年10年目を迎えたONEでなんかイベントを開くんだ んー葉鍵SSって事でここは初めて見たけど、感動をありがとうでしたよ。
ウチはSS書きではないのでココでは何も出来ないけど、今後も活動続けて欲しいですね。
まだ足らない何かを感じたので、ココではスレチですがAIRでM@D作成に入りたいと思います。
作家さん達に感謝を、、、Yours gratefully,Best wishes.
保守あげ
SS総合スレにしてみんなが自由なネタで書けるようにすれば良いのでは?
陵辱とか書くと後が怖そうだが。 もうSS書く人自体少なそうだからなぁ
昔と違って消費者ばかりの現葉鍵板では 1年ぶりにスレ覗いたら、進行が止まっていてびっくりした。
もう、SS書く人間はいなくなってしまったんだろうか… もう誰も覚えていないかもしれないが…。
このスレは一度死んだかもしれないが…。
このスレは蘇る。不死鳥の、否、あの久弥のように…。
久々に来た。
まだ、あったんだこのスレ。
SSを何本か投下したけど、結局『最優秀』になれなかったなぁ。
それが今でも心の残り。
そんな漏れですが、去年の12月に企画&シナリオで、商業エロゲーを一本作りました。
このスレで叩かれつつ、感想貰いつつ、SSを投下し続けた過去があってこそ成し得た
結果だと思っています。
そんなわけで、このスレに感謝する意味を含め、久しぶりにSSを書こうかなと思いましたが。
ネタが、葉っぱ三部作しかありませんw
鍵もAIRで止まってるし、すでに内容の大半忘れているし。
さて、どうしたものか………。
商業のシナリオ書いたんだ? すげー。
まあ、このスレも全盛期はすごかったからそういう人もいるんかねえ。
あなたがSSを書いてくれるなら大歓迎だし、コンペ式でやりたいなら俺は参加するつもりだけど。
でも他に参加してくれるアテはまったく無いし、感想つける人もいるかどうか。
まあ状況としてはそんなとこだな。 即レスが付くとは、予想外w
>商業のシナリオ書いたんだ? すげー。
自分の場合はここでSSを何本か書いた後、同人ゲームを作成。
それが運良く商業化しました。
二次創作は既存の設定を好きに改変出来ないのが辛いところですね。
その辺に窮屈さを感じて、オリジナル作品へ転向したわけですが。
手が空いた時にでも、簡単な短辺を投下したいと思います。
コンペ式は時間制約の面で、今の私には無理ですね。 >>194
おー、すげー。
今更何も言えないけど、とりあえず拍手。おめでとー、おめでとー。 ここで通じる題材って何だろう
鍵はAIRから先、やってないからなぁ 一度落ちたらもう立て直されないんだろうな、このスレ。
なにもかも懐かしい……。
第1回〜16回くらいまで参加してたなあ。
最優秀も取ったことがある。憧れたSSもある。感想も頑張った。
今はラノベ新人賞に投稿するワナビ。
あの頃に戻りたい。 SS書いてた人が創作を辞めてるって聞くと寂しいけど
別のジャンルでも続けてるって聞くと嬉しくなるね 前作(センチメンタルグラフティ1)がなければ センチメンタルグラフティ2は『ONE 〜輝く季節へ〜』の茜シナリオを
を軽くしのぐ名作なのではないかと思っております。 三次創作で 復活させたい 連載中断作品
ONE 〜輝く季節へ〜
Time~it can`t be back~
ttp://takasaka.hp.infoseek.co.jp/timefront.htm
城島司を主人公にして、中学生時代の里村茜,柚木詩子を攻略する ss ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています