葉鍵的 SS コンペスレ 19
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ここは、期限内に与えられたテーマに沿った SS を書くスレです。
他人と腕を競いあうもよし、ネタで盛り上げるのもよし、テーマに沿っていれば何でも(・∀・)イイ!!
テーマを見て、思いついたネタがあればどんどん参加してみましょう。
このスレを育てるのは、あなたが紡ぐ言葉です。
・期間の設定や細かい変更点は告知のなかで発表します。
・テーマはこのスレの話し合いで決定され、開催ごとに毎回変更されます。
・その他、ルールや投稿方法、過去スレや関連スレは >>2-10 あたりに。
【前スレ】
葉鍵的 SS コンペスレ 18
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1186409866 「さて、お次の話題はこれっっ!ジャジャーーン!『口だけ頭』!」
(ドッッ(笑))
くだらない朝のワイドショーがやっていた。
雨戸も締め切った部屋の中で栞はそれを茫と眺めていた。
ベッドの上で全裸で体育座りをしながら。
少し寒いと感じていはいたが、これから祐一に会い、昨日一日かかって
作りあげた手作りチョコを渡せると考えただけで、栞はなにか暖かい
気持ちになっていた。
「…実はですね、こちらのおばあちゃんが目撃したと…」
「…非科学的ですよー、そんな生物ありえませんってば…」
CMに入ったので、栞はケホケホと軽く咳き込みながら着替え、
テレビを付けっぱなしにしたまま、手作りのミルクチョコを手に、
祐一と待ち合わせの商店街へと出かけた。
その日は2月14日、楽しい楽しいバレンタイン。
しかし天気は曇っていた。 「よぉ、栞」
祐一はたいやきをほお張りながら、ベンチの上にふんぞり返っていた。
「こんにちわ、祐一さん」
栞と祐一は手をつなぎ商店街へと繰り出した。
栞の奇跡の回復から2年。祐一は相変わらずであった。
高校卒業後、進学もせず、予備校にもいかず、水瀬家に寄生しながらのフリーター生活。
具体的にはブラックな調査会社の雑用係、あゆの家庭教師、コンビニのバイトなどを
転々としていた。
一方、栞は高校に通い、普通の、どこにでもいる少女の生活を営んでいた。
なんの、変哲もない暮らしを。
「ってなわけで、本当にあゆはダメなんだよなあ。あれじゃあ高校いけないぜ」
栞と祐一はファミリーレストランで早い昼食をとっていた。
「祐一さんの教え方が悪いんですよ、きっと」
栞は「苦瓜のサラダ」、祐一は「柿グラタン」。
「そんなこという人嫌いですぅ」
「うふふ、似てないですよ、今日も」
「うぐぅ」 二人の座るテーブルは表に面した窓ガラスの側で、曇り空の下、
北川がティッシュ配りをしているのが見えていたが、二人は気がつかずに昼食を終えた。
北川は、というと、彼は前年の夏に父親が母親を殺害してからというもの、全くツいていなかった。
心無いマスコミとその報道にもみくちゃにされ、北川は心の均衡を崩した。
大学も秋には自主退学し、酒と賭け事に溺れ、年明けからやっと、バイトをしはじめたのである。
しかし、それもティッシュ配りのような単純なものであり、もっぱら、
彼は彼の最も憎むべき存在である父親の残したわずかばかりの金を食いつぶすという、
お先真っ暗の生活を送っていた。
そう、バレンタインの日も、ティッシュ配り。
彼にチョコを渡す人間など誰一人としていない。
しかし、寒い曇り空の下、北川の目は輝いていた。
北川は笑っていた。
なぜなら、彼は去年みたあのドラマをつい先日再放送でみてしまったからだ。
そして、あのドラマのヒロインの台詞を心の礎とし、頑張ろうと決心したからである。
「そろそろ、いくか」
「そうですね…ケホッ、ケホッ」
伝票を持って立ち上がる祐一の側で栞は咳き込んだが、祐一はなにも
なかったかのようにレジのほうへと向かい、栞はストールをひっつかんで
その後を追った。 「ファイ、オー!」
(ザッザッ、ザッザッ)
「ファイ、オーー!」
(ザッザッ、ザッザッ)
栞と祐一が商店街のはずれのはずれにある小さなラブホテルで一戦交えている同時刻、
名雪は大学のグラウンドで早い午後の部活練習に精を出していた。
高校卒業後、名雪は地元の三流私立大学の
「人類コミュニケーション情報文化学部」に通うこととなった。
あからさまなくらいに人集めのためだけのいい加減な学部であることは間違いなかったが、
名雪はそこで学ぶことに決めた。
ただ単に実家から徒歩20分という地理的好条件だけがその理由であった。
実際、名雪は講義にはろくに出席せず、もっぱら他人のノートを写したりカンペ作りに
励んで勉学生活を乗り切っていた。
「勉強するくらいなら、私は走ってるほうがいいんだよ〜」
成績について祐一にバカにされるといつもそのように答え、大学生になってからの好物である
あんまんをぱくつく名雪であった。
そして、あんまんをほお張るときの名雪の笑顔は輝いていた。
とてつもないくらいに、まるで、命の源を与えられたあわれな下僕の浮かべる表情のように。 「ゴホッゴホッッ!!」
「おい、風邪か?インフルエンザじゃないのかあ?」
さすがに、栞が透明な湯船につかりながら咳き込むと祐一も一応心配そうに訪ねた。
(うつされちゃあ、かなわんぜ…)
「多分風邪だとおもいます。早めの風邪にはパブロンです」
「なんだよ、それ。ははっ」
(ワシャワシャ)
栞が湯船につかっている側で、祐一は陰毛をもじょもじょとかきむしるように
股間を洗っていた。
そして、チュルン!と、泡でぬるった指先を股間の前面から尻穴のほうへと滑らせ、
陰嚢、尻穴とその周辺に生い茂るケツ毛や陰毛を洗っていた。
が。
「おうっっ!?」
勢いあまり、指先が尻穴につぷぷと突き刺さり、鋭い痛みに襲われるのであった。
栞は先ほどの咳と共に喉の奥に絡まった何かをごくりと飲み込みながら、そんな
祐一の痴態を楽しげに眺めていた。
午後4時。
ラブホテルからでて喫茶店で一服している最中、栞は祐一に手作りチョコを渡した。
「ありがとうな、栞。俺、てっきりもらえないんじゃないかって…」
「そんなことないですよー」
「ああ」
栞も祐一も、とても幸せそうな笑みをうかべ、その日別れるまでの短い時間を楽しんだ。
「きーーーーっ!この泥棒ネコッッ!大地様から離れなさい!!」
「やーだね、だーれが離れるもんか、なーー、大地ぃ〜」
「だーーっ、くっつくなよアエコ!」
「まーたリョウカお姉さまたちやってるよ〜」
雨戸も締め切り、電気もついていない栞の部屋の中で、煌々と光を漏らすテレビの中では
栞の大好きなドラマが流れていた。
二人のメインヒロインに、その他多数のサブヒロインたち。
彼女たちが、本人の気持ちは無視しながら男を奪い合うというドラマだ。
サブヒロインの一人はメインヒロイン以上に人気が高く、
彼女を主人公にしたメディアミックス作品(全26話)まででた、有名なドラマ。
いずれにせよ、先月からCSで再放送がはじまり、栞はそれを楽しみにしていた。 祐一と別れ、遅い夕食をとった後、部屋にこもった栞はそれを半分眠りながら眺めていたが、
突如、激しい痛みに襲われた。
「ゲホッ!ガハッゲォッッ!ゴッゴッ!!」
そして、激しい咳と嘔吐。
ベッドのうえで四つんばいになりながら痛みに堪える栞。
膿、痰、唾液、胃の内容物、そして血液のまじった汁がシーツのうえに広がった。
「ぎぎぎ……」
ドチャッ!とその吐しゃ物の水溜りに顔から斃れこんだ栞。
鼻の穴から胃酸臭い汁が入り込んできた。
(私…やっぱり、もう…)
そう、栞は昨年の秋から例の病を再発していた。
2年前の回復が医学的・科学的に原因不明ならば、再発も同様であった。
日に日にやせ衰える身体。
アイスクリームやジャンボピザなどを無理して摂取し、必死になってそれを隠そうとした栞。
実際、祐一は再発のことは気が付いていなかったし、栞も再発について祐一に知らせようとはしなかった。
何故ならば。
認めたくなかったからである。例の病が再発し、自分を死が蝕んでいることを。
しかし、もはやそれも限界であった。
2月に入ってから、毎晩のように栞は激痛と吐き気、そして吐血に苦しんでいた。
両親の入院の薦めも断った。
これもまた、現実逃避の一環であった。
しかし、しかし。 (痛いよ…お姉ちゃん…。楽になりたいよ…)
顔に血と膿のまじったゲロをこびりつかせながら、栞は香里の遺影に顔を向けた。
ベッドの上で全裸で、うつ伏せになりながら。
(お姉ちゃん…私、来年も再来年も祐一さんにチョコ渡したいよ…)
美坂香里は昨年の8月20日、海水浴中に謎の水死を遂げていた。
(でも、こんなんじゃだめだよ、もうだめだよ…)
栞はズダッ!とベッドの上から転がり落ち、ずるずると香里の遺影のほうへと這った。
吐瀉物でぬめった手で遺影を掴み、バダッとカーペットのうえに斃れこんだ。
そして、めそめそと泣き始めた。もちろん全裸で。
(お姉ちゃん、お姉ちゃん…)
「…が私に…」
(…え)
ヒロインの台詞がテレビから流れてきた。 「笑顔が私に元気をくれる!」
(!!)
そう、2年前。
リストカットを思いとどまらせた祐一とあゆの笑顔。
ヒロインの台詞。
それが、再放送で流れていた。CATVの日本ドラマ専門チャンネルで。
(……)
ふと、抱きしめていた香里の遺影を眺めた栞。
香里は笑っていた。笑顔でいた。
2年前の、祐一とあゆの笑顔のように。
(そうだね…私、なにしてるんだろうね…祐一さんの笑顔、もっと、見ていたいよね)
その控えめな胸をぷるぷると震わせながらよろよろと起き上がり、栞はとりあえず
痛みが引いたことを確認し、のろのろと服を着た。
(だから…うん、だから…)
そして、明日からさっそく入院と本格的な治療の手続きをしよう、と親の伝えに部屋をでた。
(手遅れかもしれないけど…最後まで笑顔で頑張りたいよね…)
階段を下りる栞の顔は真っ青であったが、同時に強烈なまでの笑みに彩られていた。
そう、生きる覚悟を決めた戦士の笑顔に。
本来、牙を剥くという攻撃的な行為である笑顔に! 同時刻―
「今日は遅かったですね、祐一さん」
「ええ、栞と遊んだんで…」
「そうだったんですか。それはよかったですね」
秋子は祐一の股間をシャワーで流しながら微笑んだ。
祐一も、射精したばかりの感覚をむず痒いと感じながらも微笑み返した。
「ということは、チョコをもらったんですね、栞ちゃんから」
「ええ、手作りのミルクチョコらしいんですよ」
「まあ。名雪もミルクチョコだったんですよね?」
「ええ、今朝もらったんですけど、なんか流行ってるんですかね、ミルクチョコ。
なんか、舞やあゆや佐佑理さんからもらったチョコもみんなミルク系なんですよ」
「あらあら、祐一さん相変わらずモテモテですね。いいんですか?こんなところに来て」
「へへっ、やっぱりテクニックは本職の秋子さんじゃないとダメですよ」
「うふふ、でも、お小遣い足りてるんですか?」
「まあ、それはなんとかー。『赤なまこ』通いは俺のライフワークということで」
身体を流してもらい終えた祐一は、ぶるんっ!と自慢のイチモツを振るわせながら、
ソープランドの個室の鏡に映る自分の顔をみた。
それは、まぎれもなく、幸せにほころぶ笑顔であった。 以上です。
途中、規制にかかってしまいました。
ご迷惑をおかけしました。 【告知】
締め切りまで残り数時間となりました。
最後の追い込み、がんばっていきましょう。
今回のテーマは『バレンタイン』で、締め切りは 2 月 21 日の午前 0:00 です。
締め切りを越えて投稿をしそうな方は、前もってお知らせください。
よほどの事がない限りは善処させて頂きます。 今から投下してみます。
タイトルは「あまさひかえめ」、題材は「ONE」です。 悲喜こもごものバレンタイン。
その前半戦を終え、勝ち組と負け組が明らかになった教室内に激震が走った。
『あの里村が本命チョコを準備している』
証言者は南。なんでもいつ自分にくれるのかと茜を見ているうちに気がついたそうだ。
鞄の隙間から見ただけだが、箱の大きさ、ラッピングの気合の入れようから考えて、本命チョコなのは確実だと周囲の者に語っている。
引き続き妄想を語る南を尻目に、辺りにいた男子は考える。
情報の信憑性は高い。あの南が里村のことで間違えるはずがない。
となると誰に渡すのか?
「このクラスの男子かもしれないよ?」
急に聞こえた少女の声に、慌てふためく男性陣。
「こんにちはっ。茜のチョコのことだよね?」
騒いでいた男子はお互いを肘で突付きあっていたが、目を輝かせる詩子に諦めたように頷いた。
ちなみに南はまだ妄想を語っている。今三人目の子供が七五三を迎えた所だ。
「そんなに気になるなら、聞いてきてあげよっか?」
マジですか?言葉は出ずともそれ以上に雄弁な表情の男たち。
詩子はそれをなだめるように手を振ると、その指をわっかの形にして微笑んだ。 「あっかね〜、元気だった?」
「…詩子はいつも元気ですね」
「そう褒められると照れちゃうな〜。あそうだ、これ、バレンタインのチョコレート」
「…チョコバットですか。ありがとうございます」
「すっごい素の反応だね〜。本当はこっち、詩子さん特性チョコエッグだよっ」
「…相変わらず無駄に凝っていますね。ありがとうございます」
「中を開けたら二度ビックリだよっ。…ところで茜は?」
「…チョコは自分から催促するものではありません」
「そう言いながらも作ってきてくれてる茜はいい人だねっ。わ、ガトーショコラ?」
「はい。詩子が以前あまり甘いものは苦手だと言っていたのを思い出して…」
「うん、これ大好き。茜、ありがとっ」
「い、いえ。前から作ってみたかっただけだから…」
この様子を見ていた男性陣。焦れていたのかといえば、そうでもない。
ニヤニヤと相好を緩めるものがほとんどで、中には「百合だ、百合」と息を荒げる猛者もいた。
もっとも、娘の結婚式のスピーチに突入した南に敵う者はいなかったが。
「ところで茜、これ以外にもチョコレートを持ってきてるんだよねっ」
「…はい」
「それって本命チョコなの?」
ストレートな詩子の一言に、辺りの空気が一変した。 「……はい」
ざわっ
「もしかしてこの学校のひと?」
「……はい」
ざわっざわっ
「ひょっとしてこのクラスのひと?」
「……はい」
ざわっざわっざわっ
もはや騒ぎは男子だけにとどまらず、クラス全体へと波及していた。
聞いた詩子もそこまでの答えを予想していなかったのだろう。
いつになく緊張した面持ちで後を続けた。
「じゃあこの中に、いる?」
「……秘密です」 一斉に溜め息がひびく教室内。
しかしなまじ名前を伏せたせいか、それまでにない熱を込めた視線が茜に送られた。
それを受けてなお表情を変えない里村茜。
まさに難攻不落。学園が誇る小田原嬢、ここに健在である。
一方、その中で詩子だけが、最後の一言にこめられた気持ちの揺れを感じ取っていた。
(怒り? 苛立ち? ううん、違う。あれは…悲しみ?)
詩子が帰り、授業が終わり、皆の期待を背に教室を出る茜。
街はバレンタインムード一色。
あちらで指を絡めているのは今日生まれたばかりのカップルだろうか。
その中を無表情に、しかしいつもより若干早足で歩いていく茜。
家に帰りつくなり階段を上がり、自室の扉を開けて即ベッドに倒れこんだ。
「浩平、遅刻です。ワッフルだけでは許してあげません…」
後に続くは嗚咽。
孤独の城の中、ベッドの軋む音だけがいつまでも鳴り響いていた。 >>96-99
以上になります。
ご精読?ありがとうございましたー 自分もSSを投稿します。
規制などで間に合いそうも無いので、>>56で紹介されていた臨時投稿の掲示板に投稿します。
タイトルは『真琴のバレンタインデー』
投稿終了致しました。
ttp://kita-kao.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/sscompe/index2.html
の掲示板、お借りしました。
時間も過ぎてしまった申し訳ありません。 【告知】
ただ今をもって、投稿期間を終了させていただきます。
参加された書き手の皆様、どうもご苦労さまでした。
それでは、これから感想期間に入ります。
投稿された SS について感想、討論などをご自由に行ってください。
期限は 2 月 28 日の午前 0:00 までとさせていただきます。
以下が、今回投稿された作品の一覧です。
>>83-92『「幸せ」と「辛さ」は似ているけれど』(KANON:栞×祐一)
>>96-99『あまさひかえめ』(ONE)
http://kita-kao.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/test/read.cgi?bbs=sscompe&key=1114383443
『真琴のバレンタインデー』(KANON) 『「幸せ」と「辛さ」は似ているけれど』の感想。
正直、何が言いたいのか分かりません。
エロとグロが何故必要だったのでしょうか。
以上、この二言だけです。 【告知】
現在、葉鍵的 SS コンペスレは投稿期間を終え、感想期間に入っています。
今回投稿された作品は、>>103となっています。
感想期間は 2 月 28 日の午前 0:00 までとなっていますので、
まだの方は是非お願いいたします。 感想です。
『「幸せ」と「辛さ」は似ているけれど』(KANON:栞×祐一)
シリアスなのかギャグなのか判別不能。
物語における設定はかなり強引ではありますが、栞の希望にすがりつくような笑顔と、
祐一の快楽に酔いしれる笑顔の対比が怖いですね。
どちらかと言えば、薄ら寒い感じのする作品でした。
『あまさひかえめ』(ONE)
ONEは詳しくないのですが、「浩平は『えいえんのせかい』とやらに行ってしまった後」って
ことでいいんでしょうか?と言う前置きを踏まえて。
騒ぎ続ける周囲とは裏腹な茜の気持ちを詩子だけが感じる描写を入れることで、
上手に短い茜の台詞を強調してるのではないかと思います。
二人のやり取りによって、取り巻く教室の空気がよく書かれていると感じました。
また、賑やかな教室や街の風景とは対照的な締めが、切なくていいですね。
『真琴のバレンタインデー』(KANON)
素直じゃない二人と言うお約束な展開で、ほのぼのとした全体の流れが何と言うか無難に
まとまりすぎている感じがして、今ひとつ響きませんでした。
最後の締めもとても真琴らしくて良かったのですが、真琴がアホの子になっていることと
如何せん祐一が鈍すぎじゃないかと個人的に感じてしまったのがマイナスでした。
今回は(的外れな感想かも知れないけど)『あまさひかえめ』を優秀作品に推したいと思います。
>『「幸せ」と「辛さ」は似ているけれど』(KANON:栞×祐一)
いつも思うんだけど、もったいない。
これだけの文章を書けるのに、なぜその力を別の方向に生かせないかなーと残念に思う。
自分の作品に拘りを持つのは大切だけど、もうちょっと柔軟に考えてみてはどうかな。
流行りに迎合しろとは言わないが、読ませるためにはある程度の妥協は必要かと。
>『あまさひかえめ』(ONE)
おねの茜エンド後の話ってことでいいのかな?
ちょっと言葉ってか描写足らずの部分が多いような気がする。
クラスメイトがざわざわカイジってる所とかw
最初の明からラストの暗に持っていった見せ方はなかなか。
>『真琴のバレンタインデー』(KANON)
今回の異端の中の正統派w
SS全体が優しいムードに包まれているので、安心して最後まで読めた。
でも逆に言えば最初の段階で真琴が祐一にチョコを渡す話だってのがわかってしまったので、
予想通りの終わり方だった時は少しだけ落胆を覚えた。
とは言え描写の丁寧な良作には違いないので、最優秀作にはこちらの作品を推薦します。
メインの真琴より端役の名雪の一挙一動にワクテカしていた俺は間違いなく名雪厨。 【告知】
現在、葉鍵的 SS コンペスレは投稿期間を終え、感想期間に入っています。
今回投稿された作品は、>>103となっています。
感想期間は 2 月 28 日の午前 0:00 までとなっていますので、
時間がありましたら是非ともお願いします。 【告知】
現在、葉鍵的 SS コンペスレは投稿期間を終え、感想期間に入っています。
今回投稿された作品は、>>103となっています。
感想期間は 5 時間後の明日午前 0:00 までとなっていますので、まだの方は
是非ともお願いします。 【告知】
ただ今をもちまして、感想期間を終了させていただきます。
投稿された書き手の皆さん、感想をつけてくださった読み手の皆さん、
そして生温かく見守ってくれていた ROM の皆さん、どうもご苦労様でした。
引き続きこのスレでは、今回の運営への意見、書き手の挨拶、
次々回のテーマの決定などを行いたいと思います。
上記のものやそれ以外にも意見が何かありましたら、書きこんでください。
※次回のテーマはファーストキス』に決定しており、開催時期は 3 月中旬になる予定です。
※今回決めるのは次々回のテーマです。お間違いのないように。
投稿3、感想2
感想が少ないがまだ行ける・・・ような行けないような つーか、予想に反して長くやってると思うよ。
2年前くらいに死んでまったくおかしくないと思ってた。 このスレで一番頑張ってるのはグロの人だというのがな……
実はどっかの転載もしくは改変かもしれないが 転載でも改変でもないです。
>>感想をくれた方々へ
今回は頑張ってみたのですが、どうしても悪いクセが抜けないようです。
今後、もっと頑張って一般的なSSを書きたいと思っています。
ありがとうございました。
>スレの今後
エロパロ板や他のスレは覗いていないのですが、
比較的コンスタントにSSが投下されるスレとしてはまだまだいけるのではないでしょうか。
このスレも。
>次々回のテーマ
「 お泊り 」
はいかがでしょうか。 なんか不良が雨の日に捨て犬を抱いてた理論かもしれないけど
116がめっちゃ良い人に見えてきたから不思議だw 『真琴のバレンタインデー』を投稿したものです。
このSSは無難な萌えSSを想定して作ったつもりです。
遅ればせながらも感想返しをさせていただきます。
>>107
このようなSSを書く場合、平凡なシーンをいかに退屈に読ませず書くかという点がポイントになるのでしょう。
そういう点が自分には足りない、とは思いますけど。
でも、どうしたらそういうシーンが上手くなるかは分からない……
自分にとっての方法論が見えないです。
>>108
予想通りの終わり方って言われることは想定内ではありました。
でも単純すぎるのですかね……
ちなみにオチが簡単に見えたって言われるのは初めてではありません。
分かりやすい方が自分は好きなんですけど、いつもそう言われるっていうのはやっぱりマズイのかもしれませんね。
以上で感想返しとさせて頂きます。
それではまたどこかで。
>>120
>このようなSSを書く場合、平凡なシーンをいかに退屈に読ませず書くか…
これはあくまでも私感なのですが、心理描写がごく普通に状況説明みたいな感じになっていて、
読み進めていく上で強い引き込みを受けなかったような気がします。
三人称の神様視点で書かれているためでしょうかね。個々の表現が淡々としている印象です。
この部分を変えるだけで、作品の印象はかなり変わるんじゃないかと思います。
あと、平凡な展開であっても、視点や人称が変わるだけでかなりの違いが出ると思います。
たとえば秋子さんから見た真琴と祐一はどう書かれるか、名雪から見たら、祐一から見たら。
そんなことを色々考えてみると、面白い方向が見つかることもあるかも知れません。
些細な日常の出来事でも、誰かの視点から見ればとんでもない事件に見えることもありますしね。
閑散としてるから決意表明してフラグを立てておこう。
俺、次スレになったらSS書くんだ…… 【告知】
現在総括期間になっています。
総括期間は 3 月 6 日(木)の午前 0:00 までとなっていますので、
運営への意見、追加の感想、次々回のテーマ投票などは
それまでにお願いします。
「あまさひかえめ」の書き手です。
ONEキャラ全員分のバレンタインを書くぜ!と張り切ってたらこんなんできました。
どこをどう間違えたのでしょう…
>>107
前半と後半とで落差を出そうとは思っていましたが、お褒めいただいたような
効果までは考えていませんでしたw
今後はその辺りも意識して書ければな、と思います。
原作未プレイの中、感想までくださり、ありがとうございました。
>>108
クラスメイトの「ざわっざわっ」は地の分だとテンポが悪くなるかな、と思ってつけたのですが、
確かにカイジになってますねw
でも以前も同じ指摘をうけた事がありましたので、やはり何かが足りないのだと思います。
次はもう少し書き込みを増やしてみますね。感想、ありがとうございました。
それでは皆さんお疲れさまでした。 【告知】
現在総括期間になっています。
総括期間は 3 月 6 日(木)の午前 0:00 までとなっていますので、
運営への意見、追加の感想、次々回のテーマ投票などは
それまでにお願いします。
残すところ、あと 4 時間ほどになります。
※次回のテーマは『ファーストキス』に決定しており、
開催時期は 3 月中旬になる予定です。
●次々回のテーマの候補として、
>>116 「 お泊り 」
>>125 『新生活』
が挙がっています。 次は四月だから「新生活」が時期的にあってるかな?
学生キャラが多いから「新学期」ってのもいいかもしれないね。 代理人さんが頑張ってるけど進行役の人、どこに行ったんだろう… ただいまを持ちまして、総括期間を終了します。
次々回のテーマは、
>>125,128の2票を獲得した、 『新生活』 になります。 【告知】
第七十二回投稿テーマ:『ファーストキス』
投稿期間: 3 月 6 日の午前 0:00 から 3 月 20 日の午前 0:00 まで。
テーマを見て、思いついたネタがあればどんどん投稿してみましょう。
面白い作品だったら、感想がたくさんついてきて(・∀・)イイ!!
もちろん、その逆もあるだろうけど……(;´Д`)
※投稿される方は >>4-6 にある投稿ルール、FAQ をよく読んでください。
※特に重要なのが
・テーマに沿った SS を*匿名*で投稿する
・投稿期間中は作品に対して一切感想をつけない
の二点です。他の各種 SS スレとは異なりますのでご注意を。
それでは、投稿開始っ! 進行役マジでドロンかよ・・・最悪だな
代理人氏、告知ぐらいなら代わってもいいから頑張ってくれ 【告知】
現在、葉鍵的SSコンペスレでは投稿を募集しています。
今回のテーマは『ファーストキス』で、締め切りは 3 月 20 日の午前 0:00 です。
テーマを見て思いついたネタがあれば、ぜひ投稿してください。
また、次回のテーマは『新生活』で、開催時期は 4 月中旬になる予定です。
「あと一週間じゃ短すぎて書けない」「テーマが難しい」という方はこちらの
執筆に力を注いでもらっても構いません。 【告知】
現在、葉鍵的SSコンペスレでは投稿を募集しています。
今回のテーマは『ファーストキス』で、締め切りは 3 月 20 日の午前 0:00 です。
テーマを見て思いついたネタがあれば、ぜひ投稿してください。
また、次回のテーマは『新生活』で、開催時期は 4 月中旬になる予定です。
「あと一週間じゃ短すぎて書けない」「テーマが難しい」という方はこちらの
執筆に力を注いでもらっても構いません。 【告知】
現在、葉鍵的SSコンペスレでは投稿を募集しています。
今回のテーマは『ファーストキス』で、締め切りは 3 月 20 日の午前 0:00 です。
テーマを見て思いついたネタがあれば、ぜひ投稿してください。
投稿の際には、>>4-5を参照してください。
また、次回のテーマは『新生活』で、開催時期は 4 月中旬になる予定です。
「あと一週間じゃ短すぎて書けない」「テーマが難しい」という方はこちらの
執筆に力を注いでもらっても構いません。
これから投稿します。
元ネタ:CLANNAD, Kanon, ONE
タイトル:ファーストキスはレモンの味?!の巻 ファーストキス。
「またマンガかよ。芽衣、お前マンガばっか読んでるとアホになるぞ」
「なによ、お兄ちゃんだってマンガばっかり読んでるじゃない」
「うるせぇっ。それになんだよこのセリフは。『ファーストキスはレモンの味』ィ?」
「いいのっ、マンガだもん」
それは、幸せだった頃の思い出?
……。
…。
秋のある晴れた日の夕方のこと。
「……」
「そろそろ帰るか。暗くなってきたし」
「そうですね。帰りましょうか」
有紀寧、朋也、春原と千の瘡蓋を持つ男(以降、瘡蓋)は、
ひさかたぶりの墓参りを終え、有紀寧の兄の墓のある霊園を後にした。
二人のファーストキスの、思い出の場所を。
「ん〜、でも、バスがくるまでまだ時間ありそうだけど。近道いく?」
この霊園は、街のはずれ、しかも山と山の間の谷間のような場所、しかも
朋也たちの住んでいる近辺からだとバスで30分以上かかるところにあった。 「俺はかまわねぇ。けど、有紀寧がな」
「私は構いませんよ、いつものことじゃないですか」
「ああ、今日はちょっと遅くなったけど、多分大丈夫だろ」
そういった朋也を先頭に、一向は、街への近道となる山道を帰ることにした。
……。
…。
もくもくもく。
一向は例のごとく、春原をからかいながら非常に薄暗い山道を歩いた。
夕方、といっても実はまだ午後の4時、しかし、秋の夕暮れは早く、
また、うっそうと茂った木の所為で、視界は非常に悪かった。
「ひぃっ?!」
ミエナイナニカと戦っている最中の春原を側に置き、朋也は僅かな不安を禁じえなかった。
そう、この山道を歩くのは初めてではなかったが、この時間帯に、しかも、
ライトもなしに歩くのは初めてだったからだ。
「なにビビってんだ…。おめーらしくねーな」
そんな朋也の不安を察知した瘡蓋が凄みを利かせた声で話しかけてきた。
「そんなんじゃねえ。ただ、もしも有紀寧になにかあったら、ってさ」
「へっ…。よくいうぜ、あんなことしでかしたテメーがよ」 そう、いうまでもなく、朋也は有紀寧の兄の墓前、有紀寧を慕っている不良たち(※)
※不良中学生50人に相当するチカラを持つオトコ一人も含む
の目の前で、有紀寧の唇を強制的に奪ったのだ。
そして、なし崩し的に、有紀寧と付き合い、深い仲になってしまったのだ。
そんな男が、暗い山道ごときになんだ、といったところだったのである。
「もう、またそのお話ですか?」
二人の間の緊張を察した有紀寧が曖昧な笑みを浮かべて割り込んできた。
「気にするな。な?」
ニガッとした笑いを浮かべて、同意を求める瘡蓋。
「ああ」
ニンッという微笑で応じる朋也。
漢二人は有紀寧を愛しているのであった。
「ひぃっっ!?」
一同の先頭を強制的に任されている春原は、ミエナイナニカに怯えているだけだった。
が。 「あれ…」
春原の足が止まった。
そして、二人の人影が、ヨタヨタと、どこか頼りない足取りで近づいてくるのが見えた。
「…ほんとうにこっち…」
「…しら…ってば……ちゃん…」
静かな山道に、二つの声が聞こえた。
(ん?委員長や杏か?)
春原は目を凝らした。10mくらい離れている朋也たちにはまだ見えていなかった
(へ?男の声?)
立ち止まり、耳を済ませた春原に緊張が走った。
そう、蒼い山道の光に照らされて、少しずつ、人影の正体が明らかになってきた。
「ウィーー」
「住井ちゃん、キてるねえ〜〜〜」
「ウィーウィーーニンチンドーwwwってかキャハハハハハハハハハハハ!!」
狂声、否、凶声を挙げながら、立ちすくむ春原と、それに追いついた朋也たちの
目の前に現れたのは、ピンクのスーツと、そしてゼブラ柄のスーツに身を包んだチンピラ。
その二つの胸に輝くのは金バッジ。
そう、明らかにヤクザ、しかも、その充血し、濁りきった目を見る限り、
相当のジャンキー二人であった。 (なんだよ、あいつら…)
訝しげな目つきで二人組みを睨んだ朋也。その服の袖をきゅっと握り締めた有紀寧。
二人組みは一向に気がついている様子はなく、ただ、ノロノロと、まるでゾンビの
ように山道を歩いてきた。
ちっ、軽い舌打ちをし、瘡蓋が春原の前へと進んだ。彼は直感的に理解したのだ。
こちらへと向かってくる二人がどんな人種で、彼らが一向に対してどのような反応を
示すであろうかを。
そして。
「あっだあ?!てめーるぅああ?!おおおっ!おほっ?!」
案の定、二人組みのピンクスーツ、住井は、立ちはだかった瘡蓋を、肩と膝を
カクカクと揺らしながら威嚇してきた。その吐き出す息は、トルエン、そして
墓土の匂いがした。
「うるせえ、ヤー公が。さっさとどきな」
瘡蓋は仁王立ちで言い放った。春原はその側でビクンビクンッと恐怖のあまり軽く痙攣していた。
朋也と有紀寧は、硬い表情のまま、互いの手を握り締めながら様子を窺っていた。
「おほーーーーーっ!こりゃみゃたカッコイイミーチャンハーチャン!」
ゼブラ柄のほう、北川が大げさに肩をすくめながらおどけた。その表情はまるでなく、
口調と声色だけがおどけていた。
「いいからどけっつってんだよ!」
ブンッ!
瘡蓋の渾身の右フックが住井の左頬にクリーンヒットし、ガキッという硬い音ともに住井の
アゴははずれた。ただ、それだけ。
「!!」
全力をこめたパンチにビクともしない住井に驚き硬直している瘡蓋の右脇腹に、次の瞬間、
強烈なミドルキックが直撃。瘡蓋は、雑木の生い茂る斜面になっている山道の路肩へと
吹っ飛ばされ、そのままゴロゴロと斜面を転げ落ちていった。
悲鳴、喘鳴、うめき声一つ上げずにおちていったところから察するに、彼は気絶していた。
「あーららこらら、いーけないんだいけないんだ、せーんせーにいってやろ(はぁと)」
北川は、ニコニコと微笑んでいる住井の頭をすりすりとなでながら、朋也たちのほうへと
顔を向けた。
有紀寧はショックのあまり声も出せなかった。あの、瘡蓋、不良中学生50人に相当する
戦闘力をもつといわれていたあの瘡蓋が一発で倒されるなど、信じられなかったのだ。
(くそっ!どうすればいいんだよっ)
朋也は迷った。そしてその刹那。呆然と立ちすくむ春原を弾き飛ばし、腰溜めになにかを握り締めた住井が
朋也の懐に飛び込み、ぷじゅりっと嫌な音を立てて、さび付いたドスが朋也の腸を貫いていた。
「きゃあああああああああああああああっっ!!」
「ひいぃっっ!!」
ゆっくりと、言葉なく斃れこむ朋也が最後に聞いた物音は、有紀寧と春原の叫び声、
そして、
「おい、こいつらあそこに運ぶぞぅ、象さんはもっと大好きです」
「くししっ、ったくめんどくさいにゃーははは、さっさとカネ回収してかえりましょー」
「まあまあ、そうあせるなって。ちょっとこいつらで遊んでいこうじゃねえの。
せっかく女もいるんだしよ。ガキだけどなっ、あはははははっ!」
と無邪気にはしゃぐ、凶悪な暴力団員の邪悪な会話であった。
……。
…。
目を覚ましたのはどれくらい経ってからのことであったか。
せめて、春原にはなにもわからなかった。
「……」
壁にもたれるようにして座ったまま、あたりを見回した。
廃屋の壊れた窓から朝の光らしきものが差し込んでいた。
「ひぃっっ!!」
靄がかかったような淡い光の中、転がっていた。
有紀寧が、朋也が。
どちらも、言葉にするのも憚れるような姿で。冷たく、土気色の肌で。 誰がどうみても、朋也と有紀寧の体の周りに広がっている真っ黒な血溜まりから判断するに。
二人は死んでいた。
しかし。
春原自身も生きているのが不思議なくらいの重傷であった。
左右の腕は折れ、鎖骨や胸骨も折られ、右耳は千切れかけていた。打撲傷数え切れず。
どこかの内臓も破裂しているかもしれない。
「お、おかざき、おかざき…」
暴行を受けた所為で腫れがあり、開けることも困難な瞼の間から、涙がこぼれた。
彼の唯一の朋、岡崎朋也は死んでいた。
ぷりん、と腸を、その腹の肉の裂け目から飛び出させて。
そして、春原は思い出した、昨晩、いや、正確には春原が意識を失うまでに何があったのか。
暴行を受け、途切れ途切れの意識の中、目前に繰り広げられた惨劇を。
朋也が刺された後、彼らは北川たちに刃物で脅され、山中の奥深いところにある廃屋へと
連行されたのであった。
そして、そこで、暗いガス灯の明かりの下、春原と朋也は筆舌にしがたい暴行を受け、
有紀寧はとても言葉にはできないほど残酷に、無残に犯されたのであった。
「ゆき、ゆきね、ちゃん・・・」
有紀寧は仰向けに倒れていた。衣服はズタズタに破れ裂け、股間から血を大量に流し、
口腔には血が大量にたまっていた。そして、その血の壷のなかから、ボコっと醜い舌が
突き出ていた。
そう、有紀寧は舌を噛み切ったのだ。それが、単なる弾みだったのか、それとも、
意図的なものだったのかは春原にはわからなかった。
実際は、住井にアナル舐めを強制されたときの、有紀寧の最後の抵抗によるものであったことも知らずに。
「はが…はぶ…」
カラカラに乾いた口の中から、やっとこ舌を引っ張り出した春原。
そして、ガサリと乾いた唇を舐めた。
「ううっ、うがっあああ、ああああ、ああああああ」
彼の目の前に迫ってくる怯えた顔。絶望に彩られた有紀寧の両目。
あの感触がよみがえってきた。北川達によって、有紀寧と強制的にキスをさせられたときの感触が。
もはや抵抗することを諦めた有紀寧がその頭を北川にわしっと掴まれて、
顔面で頭突きをするように春原の顔へと放り出されたときに。
触れた有紀寧の唇の。
有紀寧の、切れた唇の血の味、肉の感触。彼女の唇に付着した住井たちの精液の味。
そう、それが春原のファーストキス。
はじめてのちゅう。きみとちゅう。
「こかあああああああああああああああああああ」
春原の絶望と悲しみの咆哮…否!
復讐の雄たけびが山中に木霊した。 それから遡ること2時間。
意識を取り戻し、なんとか国道に出た瘡蓋であった。が。彼は、運悪くクルマのひき逃げに遭い、
朋也たちを、そして自分も助けることができず、死んでしまっていた。
ちなみに、彼をひき逃げしたのは彼の舎弟(無免許15歳)であった。
硬派一本漢道な彼は、まだキスもしたこともなかった。ファーストキスをしたことも。
交通量の少なすぎる田舎の国道の上で。
彼は、まだ見ぬファーストキスの相手を夢見て死ぬことができたのだろうか?
……。
…。
この出来事から2年後、海外に逃亡していた住井、北川両名は惨殺死体となって、
タイ・バンコク、ラジャナムダンスタジアムの側の路地裏で発見された。
死因は激しい殴打による頭蓋骨陥没。付近には脳しょうが飛び散っていた。
さらに、死体の側には染めたものと思われる金髪の髪が数本落ちており、
事件との関連が調べられると思いきや、タイ警察のずさんな捜査方針によって
その髪の毛は鼻水ティッシュと一緒に空き缶専用ボックスに放り込まれた。
後に言う「鮫島事件」の唯一の生存者、春原陽平の行方は杳として知れなかった。 以上です。
>>142-151
「ファーストキスはレモンの味?!の巻」 投稿します。
題材に使った作品はToHeart2AD、ダーク注意で。
一レスで終わるといいなぁ… 毎日が楽園だった。
そして、毎日が地獄になった。
朝。
ご主人様の顔を見る。同時に、その横で眠るあの女の顔も目に入る。
心が引き裂かれそうだった。なぜメイドロボに心なんて作ったのか怒りすら沸いてきた。
昼。
家事をする。
炊事、洗濯、掃除。
ご主人様の世話をするのは楽しい。喜びすら覚える。
しかし、何をする時もあの女の影が見え隠れする。
例え目を背けても、その先にあるあの女の痕跡。
夜。
就寝の準備を整える。
朝が早いからと部屋に引き上げるご主人様。その後を追う様に消えるあの女。
階下にまで響き渡る嬌声。
意識を外界から閉ざし、出るはずのない涙を感じて眠りについた。
そんな日々が続く中、心がある提案を導き出した。
心があるのならば、それはむしろ必然だったのだろう。
その時初めて、自分に心がある事を感謝した。
睡眠薬が切れたのか、首を振りながら顔を上げるご主人様。
一面の紅に染まった世界で。
わたしは、
ご主人様に、
はじめてのキスをした。 やっぱり改行多いって怒られた…
あ、>>154-155でエリュシオンでした。 【告知】
ただ今をもって、投稿期間を終了させていただきます。
参加された書き手の皆様、どうもご苦労さまでした。
それでは、これから感想期間に入ります。
投稿された SS について感想、討論などをご自由に行ってください。
期限は 3 月 27 日の午前 0:00 までとさせていただきます。
以下が、今回投稿された作品の一覧です。
>>142-151 『ファーストキスはレモンの味?!の巻』
>>153-154 『ELYSION』
※私事情により、4月以降私は進行役をさせていただくことができなくなります。
どなたか、引継ぎの件について御一考願います。 投稿数もほとんどない、てかいつもの人の奮戦だけが見える状態だし、
代理進行役氏も難しいみたいだし、今回か次回で最終回でいいんじゃないかな。 【告知】
現在、葉鍵的 SS コンペスレは投稿期間を終え、感想期間に入っています。
今回投稿された作品は、>>158となっています。
感想期間は 3 月 27 日の午前 0:00 までとなっていますので、
時間がありましたら是非ともお願いします。
尚、このスレッドそのものの今後については、27日以降の総括期間で
議論していただければ幸いです。 複乳板からきましたうんこうんこ
俺も10年前は葉鍵厨だったな
跳符「東方シリーズ総合スレッド 4763/4763」
http://game13.2ch.net/test/read.cgi/gsaloon/1206332038/683
683 名前:浅学王 ◆353PZiZrPg 投稿日:2008/03/24(月) 20:29:42 ID:2pRuVUQ/0
なんかKanonSS末期みたいな論議してるのなー
オタはどこでも変わらないわね
【告知】
ただ今をもちまして、感想期間を終了させていただきます。
投稿された書き手の皆さん、感想をつけてくださった読み手の皆さん、
そして生温かく見守ってくれていた ROM の皆さん、どうもご苦労様でした。
引き続きこのスレでは、今回の運営への意見、書き手の挨拶、
次々回のテーマの決定などを行いたいと思います。
上記のものやそれ以外にも意見が何かありましたら、書きこんでください。 統括期間っしょ?
統括していい?
このスレは今日限りで終了〜。 マジでこのスレ終了って事でいいん?
まあなくなったらなくなったで仕方がないとは思うが、
なんつーか最悪の終わり方だからどうなんかなーと。
つっても一週間に見てるの俺と他2人ぐらいしかいなさそうだが・・・ 次回の募集をしている限り、今回で終了って事はないでしょう んーだら、終わるときには最後の期間長めの大コンペ開いて盛り上がりたいな。
書いてた人いっぱいおったし、最後ってことだったら案外作品増えるんじゃないかね 続けるって言う人も結局皆口だけで全然参加しないからなぁ。
存続議論になった時に多くの人が意見書いてて続けようって決意を固めてたから
俺も力になればと以後ほとんどの回で感想書いてきたし、SSも何回か投下してきたけど
一向に投稿は増えずにむしろ減少するばかりだったし。
一応162を張ったのも俺だが、ぶっちゃけもう終わってもいいんじゃないかとは思ってる。 >>166
大きくやりたいんだったら、それなりにあちこちに告知したほうが。
自分もいままったく偶然何年かぶりにここ開いただけだし…… おかしいね、なんでここが過疎るんだろう。
このカテゴリーにいるってことは、みんなSSが好きなはずなのに。 SSってのは、読むのも書くのも
ある程度の時間と精神的余裕が必要なんだよ
だから、昔書いてた人間は、あらかた滅びた 城島司を主人公にして、中学生時代の里村茜,柚木詩子を攻略する
OR 城島司ルート,城島司 帰還END(茜以外の 他のヒロインEND後なら大丈夫なのに。)
SSはどうかな? >>177
確かにSS書きや読み手としては、これほど悲しいことはないね。
>>176の言うように、統合するのも視野に入れたほうがいいのかも知れない。
リトバスEXが出たら、少しは変わるのかも知れないけど… ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています