もう少し賑やかな街の方が好きだが、まあ一杯飲んでいくのも悪くないか、と思っていると……
「ふむ、そこを行くサラリーマン風のお二方。優秀な雰囲気を漂わせるお二方に相応しい店があるのだが」
なにか尊大な物言いの客引きの声が聞こえる。どこかで聞いた口調、どこかで聞いた声だ。
「おお、そこを行く女史。今なら女性限定のお得な……」
そしてどこかで見た顔でもあった。九品仏大志は私を客引きしようとして、絶句している。
「ふっ……客引きのバイトに明け暮れる我輩を笑わば笑うがいい。だが、我輩の夢までも笑ってくれるな」
近くの喫茶店ででも話をしようかと思ったが、バイト中だと彼は固辞した。というわけで立ち話をしている。
まあ要するに、プードル団の運営資金の確保のためにバイトをしていたという事らしい。
もちろん笑ったりはしないが、しかしそこまで運営が切迫していたのか。
「我輩がバイトの身から抜け出すためにも、一刻も早くいいんちょレンジャーを撃破してくれたまえ、霧島女史」
そう言って彼は胸を張る。その心意気には答えねばなるまいと、私も気合いを入れ直す。
A.報告がてら、今日の行動について話してみる
B.今夜の宿について、九品仏大志の家に空き部屋がないか聞いてみる
C.バイト中の九品仏大志に、さらなる現金を要求する
D.彼と別れ、改めて今夜の宿を探す
E.彼が客引きしている店に行ってみる