薄いブルーのパーカーに身を包み、横たわる姿は、
ちょっと見ただけでは寝ているように見えるかもしれないが、
一枚それを剥いてしまえば瑞希が身につけているのは両手を拘束し、
その豊かな胸を縊りだす為にきつく縛り上げる縄だけだった。
「ふーっ! ふーっ!」
 身体に疲労が溜まってはいても意識はしっかりしているせいか、
横たわったままでも男達を見つめる目には力が戻り、
叫びを上げられないように噛まされたタオルの隙間から荒い息を洩らしている。
 実際は半日に渡って与えられ続けた快楽と、夏の日差しに炙られた体が火照り、
炭火のような疼きが子宮を中心に燻っている事を、
瑞希自身は必死に誤魔化そうと無駄な努力を続けていたが、
パーカーに収まりきれずに下半分を覗かせている尻と、
その太腿の付け根を濡らす蜜の輝きに車内で気付いていないのは瑞希だけだった。
「よっしゃ、まだ通行止めとかは無いみたいだな、後は都内まで飛ばすだけ……
高瀬さん、気分悪くなったら言ってくださいよ」
「おいおい、どうやって言えって?」
 すでに瑞希を荷物か何かのように扱っている男達を乗せたワゴンは東京を目指す。