鳥の詩は国歌!
0001名無しさんだよもん2008/01/11(金) 08:36:53ID:X4LEHbXO0
誰がなんと言おうとな。
なんで教科書に載らないのか理解に苦しむ
0069名無しさんだよもん2008/03/25(火) 07:16:00ID:sazrxoNE0
和声やメロディとか言う以前に、まず特筆すべきは他の曲に比べてギンギンに効いたリバーブの中、
前奏部に出てくる風の音。それが0:14で一瞬ですぽっと収まる、それを受けて伴奏の拡散された
音色のアルペジオ。ここでまずしびれる。

そしてメロディ、冒頭=サビとBメロとを共通させた「ファ#ーーファ#ーミファ#ー」
という記憶しやすい音階を何度も繰り返す、あえてここはオブジェ・ソノールと呼びます。

前奏部の最後でキックドラムが弱拍の変拍子で入ってくるところとか、良くあるテクニック
なんだろうけど、それが目立たないところで良いスパイスになっているのが凄い。

個人的に漏れがかっこいいと感じるのは前奏からAメロ、AメロからBメロへの転調ですね、
多分これにしびれた人は多いはず。(Bメロからサビへは強引です。理由は後述。)
これは和声進行だけじゃなくてメロディの運び方も一役買っているでしょう。
前奏からAメロでは、 Bm < E という強進行をしながらも、前奏と同じVI VII Iという進行を
保ちながら6度上へ移調している。しかもそれによって調性がガラッと変わるのを、
和声進行を全く同じに保つというやりかたで違和感なく繋いでいる。

AメロからBメロでは、シ、ラ#、ソ#、ファ#、ミ#(ファ)この運びがディアトニックに
収まりつつ、さらにソ#、ファ#、ミ#で横のラインとしてMTL2(>>122)も形成している。
和声進行はここからb minorのVI|V|IV|V Iとなるが、今度はメロディを前奏と共通させているため
ここでもセクション間の「共通事項」が、曲に説得力を与えている。
(こういうのをクラシックな作曲界では「有機的な展開」とか言うんだけど)
0070名無しさんだよもん2008/03/25(火) 07:16:39ID:sazrxoNE0
問題のBメロからサビへのつなぎですが、ここさえなけりゃ完璧に凄い曲だったんだけどなー。
>>176氏が書いてる「当初は」ということは、その後のアレンジか何かのヴァージョンでは
修正されたということ?
これはAb7 on C シャープ系で書くならG#7 on B#ですね。
そこからGM7に回帰するというのは、ナポリの二度(>>20)と捉えればまあ行けなくもない。
しかし問題はメロディ。和音上にドのナチュラルが明確に存在するにもかかわらず、
「もえるひ(こうき雲)」の部分で「ッシード#レラ」とドを半音で挟むシとド#が
存在する、これがドのナチュラルとバッティングするので、ここだけ違和感があるというわけです。
でもここで素直にD7とかを持ってくるよりはよっぽどスパイスは効いているのですが。

あとこの曲の場合、メロディとぴったりはまっているのが3度重ねの副旋律声部。
これがあるおかげでBメロに入った瞬間の音がぴったり決まってインパクトを増している。
Bメロの入りでは(フラット系で書くと)レ♭とファで入るのが、メジャー7の5度と7度を
カヴァーすることになるから。サビも同じ。おそらく同じメジャー7でも1度と3度のカヴァー
だったら、ここまで綺麗には響かないはず。
もちろん冒頭では単旋律だった声部が、サビでは同じメロディでも副声部を持つことによって
より厚みが増している点も、基本テクではあるが効果が高いかと。
0071名無しさんだよもん2008/03/25(火) 07:24:03ID:sazrxoNE0
ベースラインは>>302>>304でおっしゃるとおりですね。
でもこのベースラインはあくまで機能和声で理由をつけるための補佐と考えてはいかがでしょう。
いきなりソ#からファ#に下降したとしても、メロディが強力なので十分通用しますよ。

>AメロからBメロでは、シ、ラ#、ソ#、ファ#、ミ#(ファ)この運びがディアトニックに
>収まりつつ、さらにソ#、ファ#、ミ#で横のラインとしてMTL2(>>122)も形成している。

上の引用はメロディラインでの話です。歌詞の「みつめてる、こどもたちは」のうち、
め=シ、て=ラ#、る=ソ#、こ=ファ#、ど=ミ#=ファ
これのソ#、ファ#、ミ#が全音と半音の組み合わせでMTL2の横のラインになっている
という話。(ラ#がラのナチュラルであれば5音連続でMTL2なのですが。)
その次の「(こ)どもたちは」はミ#をファと考えて、ファファファミ♭ファなので、
ミ♭を下方に連結させても、ソ#、ファ#、ファ、ミ♭で全音、半音、全音が
成り立ちますから、同じくMTL2と捉えることだできます。
でも「あるく」でド、レ♭、ミ♭が出てくるので、ここまで来るともうMTL2上ではなく、
bb-minor上のディアトニックスケールになります。
シ♭、ド、レ♭、ミ♭、ファ、ソ♭(=ファ#)、ラ♭(=ソ#)、シ♭
対して、Aメロではg#-minorですから、
ソ#、ラ#、シ、ド#、レ#、ミ、ファ#、ソ#
ですが、Aメロでは(3度重ねられたサブの声は除いて)ミの音が一切出てきません。
そこでBメロのはじめの音でファ(=ミ#)が出てくるので、これをスケールとして書くと
ソ#、ラ#、シ、ド#、レ#、ミ#、ファ#、ソ#
というように、G#-Dorianになります。
でもベースラインや他の伴奏楽器ではもろにミのナチュラルが出てくるので、
全体の響きは決してG#-Dorianではなくあくまでg#-minorです。
そこでこの二つのスケールを結びつける方法として、間に全音と半音からなるメロディ
(ソ#、ファ#、ミ#)を挿入することによって、あのかっこいい転調が自然につながっている、
と解釈できます。
0072名無しさんだよもん2008/03/25(火) 07:25:22ID:sazrxoNE0
それにBメロの最初の和音はF#M7なので、伴奏部分でもドのナチュラルを一切含みません。
なので直前までシとド#に挟まれていても、半音階的な違和感がなく転調できます。
このように二つのスケールを結びつける手段として、MTLは和声を作るためだけの理論ではなく、
メロディの運びとして使っても、時として和声そのものを支配するほど強力なスパイスとして
作用する、と言えるのではないでしょうか。

後付け加えるならば、
最初の部分のノイズ(たぶんピンクノイズ?)上行での風の表現については>>275に書いたとおりですが、
サビの部分では3度下に加えて4度上にもヴォーカルが重なったり、
ストリングスの高音域での伸音(まるで澄んだ空を感じさせるようなオーケストレーション!)、
Bメロからサビに戻るときの、実演ではまず無理なシーケンサーならではの細かいキックドラム
(これはこの手の曲では常套手段だろうと思いますが、入れるタイミングが絶妙)など、
メロディや和音の音程関係以外にもあちこちに目を見張るテクニックが多いことも
この曲をますます良いものにしていると思います。
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