アホはこっちにこないだろうから、こっそりこっちにうpしておきますね。
たいした書評でもないし、そもそも戦前-戦後と分けるというスタイルはもう
ダメなんじゃないかという気がする。
不可能性の時代―大澤真幸著
―60年代と80年代と現在の違い―(批評家 東浩紀)
大澤真幸は、いまや社会学者というより思想家と呼ぶべき人物だ。彼の著作は社会学を超え、文学や宗教論、
性愛論にまで広がりをもっている。とくに昨年から今年にかけての活躍は目覚しく、『ナショナリズムの由来』
『逆接の民主主義』『<自由>の条件』と刺激的な著作をつぎつぎ送り出している。本書もそのなかで出版された。
大澤思想の中心は、要約すれば「人間は逆説の動物だ」という命題にある。たとえばひとは愛するひとと一体に
なりたいと思う。しかしそれに恐怖も覚える。その葛藤から諸々の制度が生まれ、同時に制度の綻(ほころ)びも
生まれる。その機序を哲学や社会学の理論を援用してジャンル横断的に分析していく、というのが大澤のスタイルだ。