日刊サイゾーのあれ。AB視ているとなんか思い出す。

【出崎】『CLANNAD』をやっているときに、この子(ヒロイン)なんで死ぬの? って訊いたんです。

そうしたら「ゲーム上死なないとね、泣けないんですよ」って答えられた。

一見シリアスなんだけどさ、オレから見るとちゃんとした根っこがないんだよね。

現象としてそういうのをやれば客は泣く、それがわかっているだけで。

だから映画にするときは、どうして死ぬのか、少なくとも心の流れだけはきちんと作っていこう、と。

で、その死に対して、ちゃんとそれを感じる人間を登場させようとした。

それは当たり前。当たり前のドラマを作っただけなんです。「ここで死なないとゲームとしてマズイんですよね」。それは、視聴率だけよければいいや、というのと似ている。

「とりあえず殺せば泣くんだよね」というのは、人間を甘く見ている。甘く見ているし、でもそれで通用する部分があるっていう世の中はなんかヘンだよね。

とってもヘンだよね。