お〜い、誰かyet11の行方を知らんか? Part3
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0055名無しさんだよもん2009/05/19(火) 01:25:52ID:auRa7us70
220 名前:2話[sage] 投稿日:2005/12/22(木) 02:33:28 ID:FWNwq/Zb0
高校から腐れ縁との仲間で集まった、忘年会の席での事だった。

「折戸って感動系だよな」
「あ、それ俺もどういー」
最初、俺の人格を言われたのかと思ったが、そうではないらしく、
作る音楽が“それ系”だという事らしい。
どう答えていいものかわからず、取りあえずさぐろサワーを口に含む。
うむ。上手い。
アーティストたるもの、酒と上手い食い物を摂取しないと生きてはいけない。
脳を使う職業にとって、十分な栄養と糖分は必要不可欠な物なのだ。
このざくろサワーはその両方を摂取できて悪酔いしにくい完璧な酒類だ。
お酒が苦手な人も、是非一度お試しあれ。
「どこらへんが感動系だよ」
無難な返答を腐れ縁に返してみる。
「え、だって曲がモロに泣き誘うもんばっかじゃん」
「ああ、例え一緒にエロ本を貸し借りしてた折戸だってわかってても、
やっぱ泣いちまう」
お前らにヨイショ受けてもなあ。
嬉しさが4に何とも言えぬ感情が6の微妙な心理状態のまま、梅酒サワーを注文する。
「そんなに凄い事か?」
「ああ! どれぐらい凄いかって言うとだな、お前をネタにオナニーするくら」

梅酒サワーをお望み通り顔謝してやった。
0056名無しさんだよもん2009/05/19(火) 01:26:41ID:auRa7us70
221 名前:2話[sage] 投稿日:2005/12/22(木) 02:36:01 ID:FWNwq/Zb0
楽しかった忘年会も終わり、帰り道夜空を見上げながら、ふと思う。
「……今年もあいつらは忘年会やらないのかなあ」
幹事では抜群の能力を誇った久弥。
盛り上げ役だったみきぽん。
この二人が退社した事により、KEYの忘年会は自然消滅してしまった。
それどころか、飲み会自体も無くなって久しい。
Tactics時代の毎晩の決起集会と偽っての宴会が懐かしく思える。

“自然消滅”

そう言われてしまえば、それまでだ。
残った4人に関しても特別仲が悪くなったわけではなく、
ただ昔みたいな積極的な付き合いが無くなっただけだ。
会社の同僚としては上手くやっている。
俺自身だって、それが原因で能力が落ちてもいない。

ただ。ただ━━━

その時電話が鳴った。
携帯の液晶には知らない電話番号が映し出されている。
多少の戸惑いはあったが、通話ボタンを押してみる。
「もしもし」
「助けてください!!」
0057名無しさんだよもん2009/05/19(火) 01:27:01ID:auRa7us70
222 名前:2話[sage] 投稿日:2005/12/22(木) 02:37:05 ID:FWNwq/Zb0
「……で、君は取りあえず携帯の電話帳の一番上にあった俺に電話してきたと」
「は、はい! 店長が全部自腹でバイト全員誘って忘年会やるって言ってくれて、
会場でも上機嫌だったんですけど、会計すませたら急に気持ち悪くなりだして、
見かねてタクシー呼ぼうとしたら“俺はロッカーだ”とか“救急車を呼んだらロッカーとして死ぬので呼ぶな”
とか言って拒みだして、帰り道の途中についに吐きだして動かなくなって……うう。俺、もうどうしたら良いか……」
「あー泣くな泣くな。よく頑張った」

全てを説明してくれたバイト君をねぎらい、ゲロの海に沈んでいる人物を見る。
「……この馬鹿も変わらねーな」
こいつは昔からこうだ。
一人で抱え込んで、一人で自滅しちまう。
それがみんなのためだと思いこみやがって。
ふと、バイト君の心配そうな顔が見え、落ち着かせるために声をかける。
「あー別に心配はいらない。こいつ昔から酔うとこうだから」
「……よかった」
泥酔犯より青ざめていた顔が、幾分よくなるのがわかった。
「俺が家まで担いでいくから、帰っていいよ。近くだから大丈夫だろ」
「あ、はい……店長とは友達なんですか?」

苦笑だけを返した。
0058名無しさんだよもん2009/05/19(火) 01:29:19ID:auRa7us70
223 名前:2話[sage] 投稿日:2005/12/22(木) 02:39:02 ID:FWNwq/Zb0
「しかし、なんで俺の番号知ってたんだろ?」
俺の携帯番号は最近キャリア替えを行ってしまったので、完全に変わってしまった。
極々近い人物にしか、まだ通知は行っていない。
しかも、今俺が背中に担いでいる酔っぱらいとは一度も番号交換をしていない。
この二重の謎を解き明かすため、正気を取り戻すまでしばらく介抱してやろうか、とも考えた。
でも、正気に戻ったこいつと、普通に話せる自信もなかった。
悩む内にアパートについた。

明かりがついていた。

最初はただ付け忘れかと思ったが、中から音がする。
緊張が体中に迸る。
知り合いの財産を狙われてるのを知って、見過ごす程、俺は嫌な奴じゃない。
酔っぱらいを路上から死角になる安全な場所に降ろし、万一の場合に備える。
玄関のドアを開いている事を確認し、一気に踏み込む!
「動くな!!」
「はい。あとお帰りなさい」

あれ、原画さん?
0059名無しさんだよもん2009/05/19(火) 01:29:50ID:auRa7us70
223 名前:2話[sage] 投稿日:2005/12/22(木) 02:39:02 ID:FWNwq/Zb0
「あ、今日はお客様もお連れですね。お風呂沸いていますので、ご一緒にどうぞ」

ねえ、原画さん?

「私はとある事情で動けませんので、ご無礼ですが、履き物は自分で脱いで下さい」

えーと、原画さん。

「……あめでとう」
「折戸さん。あなた飛びすぎです」

その頃、吉沢は死にかけていた。
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