◆弁士は「人間に限る」 選管「ロボットは個人ポスター扱い」

 神奈川10区に立候補予定の、葉鍵連合の長瀬源五郎候補とHMX−12Aことマルチさんとの
ツーショットポスター。神奈川県選挙管理委員会はこの4月18日、公職選挙法に抵触するとして
撤去命令を出した。

 マルチさんは、来栖川重工で開発された、人工知能を持つメイドロボット「HM−12」の試作品だ。
長瀬候補はマルチさんの開発主任を担当し、当然、ポスター掲載は「本人の了解済み」。
 しかし、選挙管理委員会は、ロボットは弁士とは認められず、長瀬候補の個人ポスターに
当たると指摘。長瀬陣営では、急きょ来栖川芹香氏を交えたスリーショットポスターへの
貼り替え作業に追われた。

 来栖川重工のメイドロボは候補者にも人気が高かっただけに、この決定は波紋を呼んだ。
意外な形で突き付けられた、人間とロボットの壁。しかしHMX−17aこと、イルファさんは
「法律はいつでも変えられますから」と前向きに捉えている。

 選挙管理委員会は取材に対し、「弁士となるのは、原則として自然人が対象ですから…」
と困惑気味に答えた。