管理職というのは、部下がいるというだけの意味ではありません。
以前、裁判における管理職の要件として、

『ある程度の人事権』
『ある程度の決済権』
『自由出勤』
『高給』

の四つをあげました。
しかし、それらは同時に、管理職が成果をあげる上で必要なものとも言えるのです。



『ある程度の人事権』

企画の責任者というのは会社に複数いることが前提になります。
なぜなら、それが一人で済む規模であれば経営者自ら陣頭指揮をとればよいだけですから。
複数の管理者がいて複数の企画が走っている場合、優秀なスタッフについてはコンペで取り合うことが、
スタッフ本人の励みにもなり、その過程において給与面でも報われるという点で、
最もよい方法と言えるでしょう。
それには、企画の責任者がある程度の人事権を持っていることが前提になるわけです。


『ある程度の決済権』

企画に必要な全てが、社内に存在する人・物でまかなえるとは限りません。
その必要に迫られるたびに、経営者のところへ行ってお伺いを立てるというのでは、
あまりに非効率的と言わざるをえないでしょう。
企画を実行していく上では、ある程度まとまった金額の予算とその決済の権限が前提となるのです。