※@の続き

春希「武也…すまない。そんなことになっているとは…」
武也「まあ、仕方が無いか…。話は変わるが、実は依緒からも連絡があって、
    今日、久しぶりに雪菜ちゃんに会うんだってさ。俺も来たらどうだって
    誘われたんだけど、用事があるって言って断った」
春希「雪菜か…。お前も暫く会っていなかったんだろ。行けばよかったのに」
武也「佐和子さんとの一件以来、流石に依緒とはまだ顔を合わせにくくて…」
春希「そう言えば、俺も2年前のスキー場以来、雪菜と会っていないな…」
武也「お前はあの時、雪菜ちゃんに一番の友人だって言ったんだろ」
春希「ああ…、確かにそう言ったな」
武也「そりゃあ、一番の友人に対して拙いだろう。NYから帰国したんだから、
    会って不在だった2年間の経過報告ぐらいしておくもんだ」
春希「それはお前にも言えるな」
武也「参ったな…とんだやぶ蛇だわ。それにしても、佐和子さんは麻理さんと、
    依緒は雪菜ちゃんとか女子会か…。お前、何か気にならないか?」
春希「それは偶然だろ。たまには女同士で色々話したいこともあるだろうし」
武也「甘いな。恐らく、俺を巡って女共が良からぬ企みをしているに違いない」
春希「お前なあ。佐和子さんとは結婚するつもりじゃなかったのかよ」
武也「ああ、そのつもりだけどさ。春希、そういうお前はどうなんだよ」
春希「俺か。この取材旅行から戻ったら、彼女にプロポーズしようと思っている」
武也「お前も色々あったけど…。あの時にNYまで麻理さんを追って行ったのが
    人生のターニングポイントになったな」
春希「学園時代の手痛い教訓があるから…同じ轍を踏む訳にはいかなかった」
武也「冬馬のことか…。お前、3年ぐらい引きずっていたもんな。雪菜ちゃんも」
春希「そうだったな…あの時は本当に辛かった。でも、今振り返るとあの3年間は
    いい思い出になったよ。俺は麻理さんに出会って、彼女に救われたんだ」
武也「春希…」
春希「雪菜には迷惑を掛けたが、いつかこの事をお互いに笑って話し合えれば…」
武也「俺も依緒とそうなりたいものだな…」

明日に続く…次回で本当に最終回です