鈴木「麻理さん。今頃、北原君に告っているのかな」
佐和子「流石に麻理だわ。即座に日本に戻ってくるなんて。それも1日だけ」
鈴木「やっぱり、未練があったんですよ」
佐和子「まあ、あのケースだと未練が無い方が不思議だけど」
鈴木「北原君も傍目で見てても気の毒でしたもん」
佐和子「あの、スキー場のロッジでの出来事は彼も想定外だったでしょうね」
鈴木「まさか、傷心の小木曽さんに添い寝して、慰めて寝かし付けるつもりが…」
佐和子「彼女に体固めを決められて逃れられないなんて。滑稽よね」
鈴木「佐和子さん。北原君が可哀想ですよ!」
佐和子「そうね…。そのせいで麻理の元に向かうことが出来なかったんだから…」
鈴木「その上、それが原因で鬱気味になった北原君を小木曽さんとその家族が完全包囲…」
佐和子「流石の北原君も抗うことが出来ずに、彼女の思うつぼになっちゃたわね…」
鈴木「北原君の唯一の抵抗は理由を付けて小木曽さんに手を出さないことだけ…」
佐和子「それも結婚するまでしか通用しないけど」
鈴木「小木曽さんは夜な夜な激しい自慰で身体を慰めていると噂で聞きました」
佐和子「麻理のやつも春希君を想って、自分で毎晩やっているわよ」
鈴木「ま、麻理さんもですか。そんなに良いものなら、私も彼氏に振られちゃったから自分で…」
佐和子「止めときなさい!鈴木ちゃんなら直ぐにいい男が見つかるって」
鈴木「慰めなんていらないです…。彼氏が欲しい…」
佐和子「私が紹介してあげようか。うちの会社の同僚のおじ様方を」
鈴木「出来れば、北原君ぐらいの若い子でひとつお願いしたいなあと」
佐和子「鈴木ちゃんも若い男がいいのね。まあ、私もそうだけどさ」
鈴木「佐和子さん。いい加減、話が脱線し過ぎですよ」
佐和子「おっとっと。そう言えば麻理の話だったわね」
鈴木「麻理さんもその辺の事情を把握しているからこそ、今回の行動なんですかね」
佐和子「春希君も漸く小木曽家の集団洗脳から脱したって訳か」
鈴木「気が弱くなっている時は、周りからの影響ってより大きいですから」
佐和子「それにしても春希君は何故、麻理じゃなくて冬馬かずさなのよ!」