高橋=シリーズ構成的な意味では多重に要素を重ねて
1週で複数のエピソードを動かす密度の高さが相変わらず見事な感じ
立ち上げ失敗ばかりだが、ダメージになってる様子はない、しかし他の仕事は仄めかすのみ、
そんなフワフワした存在だった美城常務がようやく動き出して、
やっと存在感の曖昧さが晴れてきたこと、個人的には安心した
そうして動き出した常務は善か悪か、みたいな直接的な話には持ち込まず、
常務のプランに参加して、普通に頑張ってるアイドル達の姿を通じて
常務や計画(に関わるアイドル)を単純な悪には描かないだろうことと
話の軸はあくまでアイドルに据えることを
間接的ながら明確に示したのもよかったし
常務に勧誘を受けたヒロイン2人も、引き抜きや強制でなく、自主性ありきとして
この展開がネガティブに見えないよう、唐突にならないよう、
悪役かのように見えていた常務の計画に参加することを、視聴者が応援できるよう、
30分の内、かなりの時間を丁寧に挑戦と成長への決意にあてていて
(ここらはプロデューサー自身を視聴者の代役に立てて、
常務に反発するところから始めて、最後には背を押させたのが上手いと思う)
1期6話(ラブライカとNGの対比、走り去る本田未央)と意図的に重ねながら
しかし階段で未央の異変にすぐに気づくプロデューサーや
一度は帰ってもすぐに次の一歩を決断できる未央と
周りの成長も的確に見せて…
特にプロデューサーの成長は些細な描写だけど頼もしかった
で、踏み出そうとする凛・未央に取り残された卯月は?という引きなんだろうけど
起承転結の「転」のはじまりになるだろう回としては
予想以上に整った話でうまくできてた
シリーズ終盤に向けて急激に舵を切って「こんな作品だっけ…?」と
激変するアニメもあるだけに不安だったけど、良かった
(卯月に何か起きて本格的な「転」だろうから、まだこれからだけど…)
その意味で全体の構成としての高橋よくやってると思う
1期と2期の雰囲気の転換や、各回の話に賛否はあると思うけど
全体の流れそのものは滑らかにできてる
常務派=悪って単純な構図にしないと明確になった以上
オチをどう持っていくか難しいけど…高橋に期待したい