みきぽんは実在しない。

みきぽんとは、面白いエロゲを、Leafに劣らないレベルの高いエロゲをやりたいと望む人々の間で、自然発生的に生まれた理想のドッペルゲンガーである。

はじめはジョークに過ぎなかった。
みきぽんはこの世のどこかにいるはずの理想の影武者だった。
しかしそれは当時のまさに『糞』と呼ぶに相応しいエロゲーにウンザリしていたユーザーの間で瞬く間に広まって行った。
みきぽんならこう書いた。みきぽんのあの権田ルバは良かった。
ユーザーはそうやって、少しずつ理想の影武者みきぽんのイメージを固めていった。
みきぽんは「でしゅ」喋りをする、みきぽんが敵対する絵描きはいたるである、みきぽんは萌えキャラを自分の手許に置いておかないと落ち着かない、そしてみきぽんは親しみやすいことにドッペルゲンガーなのだ!

みきぽんはこうして、読者の理想のドッペルゲンガーのイメージのコラージュとして生まれたのである。
読者はみきぽんを欲した。故にみきぽんは存在するのである。