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「ヨーちゃん、強くなったね。思えば、シンガポールでの海外インターンで初めて会ったときは、常にメソメソしてた。うまく行かないと言えば、仕事がうまく行かないと言えば必ず、近くの海で泣いていたね。」
「そ、そんなことないわよ。でも、まなちゃんから色々教えられ、仕事は甘くない、ましてや海外での仕事は。助けられて、今でも感謝してる。」
「あの時、まだこれからの夢がはっきりしてなかったけど、二人で共通してたのは、どの企業に行っても、海外を股に掛ける部署で働くということ。それが、まさか二人ともフジテレビのアナウンサーになってるなんて(笑)」
「内定式で逢った時は、これは運命だと思ったよ(嬉)しかも同じ生年月日だなんて。勝手に同期を超えた・・・親友というか、恋人というか(笑)」
「そのうち愛人とか言い出して、新美ちゃんやウッチーが変な顔して、こっちも恥ずかしくなったわよ(苦笑)」
そんなこと言ったっけ。珍しくお酒に、そしてまなちゃんに酔いしれたあの日。
「まなちゃんはその後、色んな経験積んで、海外でも仕事してるじゃない。それに比べると、私はこの年にしてまだ新人みたいなもんだし・・・。」
「ヨーちゃん、そんなこと言わないで。堂々とした態度で、インタビューする姿に、惚れてしまってた自分が。」頬に涙がこぼれるまなちゃん。抱きしめて、慰めたい。だけど・・・。
「もう、モニターごと抱きしめちゃうぞ。まなちゃん、思いっきり泣いていいよ。同期でしょ、辛いなら一緒に泣こうよ。」
パソコンをまるごと抱きしめる私。そんな私に泣きながらも「抱きしめるなら、モニターよりも、Webカメラの方がいいんじゃない?」やっぱりどこか冷静なまなちゃん(笑)
「なら、Webカメラでまなちゃんにキスしようか。どこにする?額?頬?それとも・・・唇に?」