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「・・・どこでもいいよ。ヨーちゃんがしたいところを言ってくれれば。」いつも凛々しいまなちゃんが、トロンとした目で、私に訴えてくる。そして、その目はいつしかつぶり、カメラに近づいてくる。
「私・・・」とっさに右頬をカメラにくっつける。レンズの冷たい感触なのに、彼女の唇の柔らかさが伝わってくる。
「ああ、ずるい。私、ヨーちゃんの唇を奪おうとしてたのに(笑)」
「まなちゃんの唇を奪うときは、本物がいいと思っただけよ。いつか新型コロナが終息するまで待ってて。」
「それまで待てない!今度会った時にはマスク越しにキスするんだからね!」
「いくら何でも、そこまで心の準備は・・・。」
「先に言ってきたのはヨーちゃんなのに(笑)」
モニターで顔を膨らませるまなちゃん。いつもの、みんなを元気にさせてくれる姿に、私はホッとした。