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なんで?なんでここで星空さんの顔が思い浮かぶの?
頭を2〜3度振って勇一の顔に切り替える。
そして身繕いをして終わり。
ドアを開けてまず目に飛び込んできたのは…本当に信じられない…星空さんの顔だった。
「きゃぁっ!」
思わず叫んでしまった。
「どうしてここに?」
星空さんもちょっと呆気にとられるような顔でこっちを見て言った。
「買い物に来て、その途中でトイレに来たんだけど、中からあの声が聞こえたから
多分自分でシてるんだろうなと思ったんだけど、もしかしたら何か体調の
異変を起こした人がいるんだったら放ってはおけないかなと思って、
中の人が出てくるまで待ってみようと思ったら、まさか黄瀬さんだったなんて…」
「いやぁ、恥ずかしい! ごめんなさい!」
「何を謝る必要があるの? …そうだ、黄瀬さん、時間少しだけ取れない?
女同士の話をしましょうよ。お茶代ぐらいはおごるから」
そう言って星空さんはさりげなく私の腰に手を回して…エスコートされたのかしら、
連行されたのかしら…いずれにせよ、ノーとは言えない感じだった。
「はい…」
私はそう言うしかなかった。
なんだかオナニーを覚えたころ親に見つかったときぐらい気まずい。言葉も自然に敬語になってしまう。
私たちはデパート内の喫茶コーナーに来た。
「キャラメルマキアートをトールで。黄瀬さんは?」
「あ、あの、同じのでいいです…」
まだ顔から火が出てて止まらない感じ。
私たちは2人掛けのテーブル席を取った。
「で、黄瀬さん、つまりはシてたってことでいいのかしら?」
「そうです…いやあもう恥ずかしい!」
「そんな、何を恥ずかしがる必要があるの? 健康的な証拠じゃないの」
「でも、星空さん…」
「だ〜め。育代って呼んで」
「育代さん…」
「私もちはるさんでいい?」
「はい…」
「まずは敬語を何とかしてくれる?」
「はぃ…ええ…」
「そろそろ気持ちは落ち着いた?」
「ええ…」
「あのね、男性の性欲が一番強くなる年齢って10歳代後半から20歳代前半って言われてるけど、
女性はと言うと40歳前後っていう説があるんですって」
「へ、へえ…そうなんだ…」
「だからちはるさんも時々は性を楽しむことはなんにも悪いことでもないのよ。
むしろ適当な男性をつかまえて遊んでないだけ誠実だと思うわ」
「誠実だなんて、そんな…」
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ここの会話かなり長いんで分割せざるを得なかったんですがギリギリまで詰め込みました。