男は歩いていた。前方にウンコらしき物が見える。
しかし偽物かもしれない。最近はそっくりに作ったおもちゃも存在するからだ。
男はその物体の10センチ程の距離まで顔を近づけて、凝視した。見た目は明
らかにウンコだ。匂いを思いきり嗅いでみた。しかしまだ分からない。次に手
で触り、軽く握り潰してみた。子供の頃に触った感触と全く同じだった。しかし
まだ本物のウンコだという確信は持てない。右手についたものを舐めてみた。
これも子供の頃に試した事があるからだ。ここまでやって、この物体は明らかに
本物の松崎しげるだと男は確信した。そして男は言った。
踏まないで良かった。今日は愛のメモリーだ。