羽柴秀吉軍の猛攻に、炎上する北ノ庄城。
自害する柴田勝家とお市。その中でお市の三人の娘が城から脱出してきた。
幼い姫たちであるが、さすがに名家の姫だけに堂々としている。ところが、年長の茶々の様子が明らかにおかしい。

「姉上?小袖が濡れて・・・その足元の水は一体・・・」
「見るものではありませぬ!」
「もしや、しし(小水)をもらしてしまわれたのですか?」
茶々は途中で小水の我慢が出来なくなってしまった。
落城の際、長姉として母からいろいろと言付かっている間に、厠へ行く機会を逸してしまった。
懸命に我慢したがあろうことか大手門の、敵軍の真ん前で粗相する茶々。
桜色の小袖が濃い色に染まり、足元には水たまりが広がって行く・・・