今はもうない駅前の古い共同トイレで小用をしていたら
そこに一人の若い女性が駆け込んできた
少し酔っているのか、ズボンのベルトをはずしながら、ひとつしかない個室に入っていった
次の瞬間、「ぶひっ、びしびしびしびしっ」「ぶきゅぅ〜〜〜」
とすさまじい排泄音が個室から聞こえてきた
水洗ではなかったので音消しすら出来のまま、その女性は入れ替わり立ち代り
たくさんの男が出入りする便所に下痢の音を響かせていた
私はもう一度じっくりその女性の顔を見てやろうと外で待っていた
女性はずいぶん長い間個室にこもったまま出てこなかった
おそらく人の気配がなくなる瞬間を待っていたんだろう
20分位して人が少なくなった時、さっとドアが開いて顔を伏せ逃げるようにして彼女は出てきた
さぞかし恥ずかしかっただろう