それから数日して、夜中に廊下を歩いてトイレに向かっていたときのことです。
家のどこかから水が流れ続ける音が聴こえたため、どこかの水道が開いたままになっているのではないかと探し回りました。
真っ暗な中で確認するものの、どうしても音源が見つかりません。そうしているうちに、きゅっと蛇口を締める音が遠くで鳴りました。
ここでようやく、隣の家の風呂場から聴こえてきていることに気付き、同時に胸の高鳴りを感じました。
息を殺して自宅の物置きに侵入し、足元に気をつけながら窓に近づくと、暗闇の中に明かりの灯った隣家の風呂場が。
こちらに背中を向けていて、上半身だけしか見ることができないものの、濡れた黒髪が綺麗な肌に張り付く様子をじっくりと観察できました。
もしもこれが男だったり老人だったりしていたら、トラウマになって窓を封印していたかもしれません。
そのときは残念ながら、彼女がこちらを振り向くことはないまま、風呂場を後にしてしまいました。
ただ、角度の問題で僅かに見える脱衣所で、人影が動く様子にはこれ以上ないほどの興奮を覚えました。
もう少し続きます