一日の試合が終わって、控え室兼更衣室に使ってたグラウンド併設の体育館に戻って来たら、フロアに続く入口の脇で、YちゃんとAが立ち話をしてた。
少し早口で二言三言会話を交わした後、
「ちょっとトイレいって来る」
と告げたYちゃんは、小走りですぐ近くのトイレへ…。俺は荷物を取りにフロアの中に入った。そしたら…、
「ジャボボボボボボボボボボボボボボ…」
激しい水流が和式便器の水溜まりに直接飛び込むようなものすごい音が、フロアの中にいる俺の所まで響いて来た。
デパートによくあるような、通路が折れ曲がって中を隠す形のドアがないトイレだったから、よく聞こえたんだと思う。
でも、大きく響いたその音にかき消されて、股から吹き出すシュー音は残念ながら聞こえなかった。
かなり我慢していたようで、おしっこはなかなか終わらない。
元々音消しをしない子だったのか、聞こえるとは思っていなかったのか、はたまたレバーとの位置関係で音消しできなかったのかは分からないけど、その間水が流されることは一切なかった。