すると、かき回した拍子に土の塊がごみ捨て場のくぼみに落ちる――その瞬間、異様なにおいが彼らを襲った。

 魚の内臓が腐りきったものをさらにひどくしたような、耐え難い悪臭……。突然あたりに漂ってきたにおいに仲間同士顔を見合わせていたそのとき、いつの間にか野犬がそばに寄ってきた。

 そして悪臭のもとである窪みに鼻先を突っこんだと思うと、そのまま何かを咥えて引きずりだした。