0015名無しさん@ピンキー
2024/09/22(日) 07:46:32.64数々の衝撃的な事件を扱う本書だが、その発端となった事件がある。それが群馬県桐生市の火葬場で起きた桐生火葬場事件だ。
前著 『火葬場奇談1万人の遺体を見送った男が語る焼き場の裏側』 でも触れているが、ここでは改めて詳細に事件の経過を追っていこうと思う。
昭和8年(1933)4月14日に事件は発覚した。これはとある新聞記事に書かれていた内容である。
暖かい春の陽気が心地よい昼下がりだった。渡良瀬川(わたらせがわ)の河川敷近くの雑木林で、近所の子どもたちが遊んでいた。すぐ裏には、トタン製の塀でぐるりと囲われた、桐生市の火葬場がある。
軍隊ごっこをして遊んでいた子どもたち。うちひとりの男の子が斥候(せっこう)役になって走りだした。彼は坂を駆け上がり、そのままトタン塀の角を曲がって見えなくなる。