山形県最上町の少年(12)のこう丸を摘出せざるを得なくなったのは、受診した県立新庄病院の医師の判断ミスが原因だとして、少年や両親が同病院を管理する県を相手取り、約2200万円の損害賠償を求める訴訟を山形地裁に起こしたことが分かった。

提訴は2日付。

訴状によると、少年は昨年11月6日午後4時半頃、急激なこう丸の痛みを訴えて同病院に入院。
医師はウイルス性の副こう丸炎と診断したが、翌7日午前11時頃の診察で、精巣と陰部をつなぐ精索がねじれる「精索捻転症」の疑いがあるとして、山形大付属病院へ移るよう両親に指示した。
同日午後4時頃、同病院で精索捻転症と診断されたが、手遅れだとして左のこう丸を摘出された。

精索捻転症は、発症から12時間以内に施術しないと、こう丸が壊死するとされる。
原告側は、思春期のこう丸の激痛は精索捻転症を疑うべきなのに、医師が判断を誤ってこう丸を摘出せざるを得なくなったとして、医師を雇用する県が使用者責任を負うべきだとしている。

県側は「すでに裁判になっており、現時点でコメントは差し控えたい。
裁判を通じて主張を明らかにしていく」としている。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130523-OYT1T00062.htm?from=main6