本拠地、神戸で迎えたバースデー
常連が大量離客、新規も勢いを見せず惨敗だった
店内に響く従業員のため息、どこからか聞こえる「今年が関の山だな」の声
無言で帰り始める従業員の中、オーナーママ美瓲ぶっふぃは独り楽屋で泣いていた
北新地で手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できるスタッフ・・・
それを今の神戸で得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」ぶっふぃは悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、ぶっふぃははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たい床の感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰って男を漁らなくちゃな」ぶっふぃは苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、ぶっふぃはふと気付いた

「あれ・・・?お客さんがいる・・・?」
楽屋から飛び出したぶっふぃが目にしたのは、路上まで埋めつくさんばかりの観客だった
千切れそうなほどに札束が振られ、地鳴りのようにNODOWAZIME 〜のど輪締め〜が響いていた