(小さな黄色いプラスチック製バケツ)のこと。
どのくらいの量が出るか見当がつかないけど急場はしのげそうだ。
ぞくぞくっ、と震えが襲う。
(うぅ、急げ)
慌てて立ち上がる。膝下までずり落ちたズボンが邪魔で思うように動けない。
でも、ぎこちない動きながらもどうにか筆洗いの近くまで歩を進めた。
筆洗いを手に取り股間にあてがって、直立する竿を筆洗いに向けて倒す。
(ビュッ、ビュッ…)
間一髪、勢いよく噴き出すものを筆洗いに収めた。
夢精以外の射精の手段を知ってまた少し大人になったような気がした。快感と安堵と軽い脱力感に浸りながら。