その16
「グハッ!」
断末魔のような咳払いを一つ上げ、逝き果ててしまった。
気を失いながらも、ビクビクと全身を震わせながら快楽の余韻を味わっていた。
先程涼子様の指によって導かれたドライオーガズムに、さらに激しいうねりを加えた異形のオーガズム。
アネロスでは味わえない、涼子様の疑似ぺニスだけがもたらす事の出来る魔性の快楽であった。
「気持ちよかったでしょ?」
疑似ぺニスを突き刺したまま、四つん這いの私の尻を手のひらで優しく撫でて下さる涼子様。
「行き先は天国よね…」
ズボッ!と、疑似ぺニスが引っこ抜かれると、その衝撃で意識を取り戻した。
「オゥゥ!」
こじ開けられ、大口を開けているアナル同様、自分がポッカリと失われた喪失感を、究極の快楽へと昇華させる。
目覚めた私は、新しい生命体へと生まれ変わった気分であった。
そう、涼子様の奴隷として。
「はい、おしま〜い」
いつものオイルマッサージ終了時と同じ、優しい声でプレイの終了を告げる涼子様。
「お疲れ様でした〜。じゃあ、シャワーの準備しますね」
マッサージ後は、シャワーを一人で浴びて服を着て、しばし涼子様と雑談して部屋を出るのがいつもの流れだ。
オイルと自らの精液、カウパー腺液にまみれた身体で、涼子様に連れられシャワー室に向かう。
「じゃあ、ごゆっくり」
涼子様はシャワー室から離れようとする。
淫乱なメス犬と化した私は、アナルの疼きが押さえきれず、涼子様におねだりを要求しようと試みる。
「ああ、あのー…ンムム…」
しかし、最早言葉にならず、モジモジと腰をよじらせ、女のように身悶える事しか出来なかった。