篠原涼子編その3

涼子の目論見通り、Kは寝室の薄く開かれたドアの隙間から、男女逆転した両親の歪んだ情事の実態を、股間の逸物をしごきたてながら見ていた。
性的嗜好の目覚めというのは初期の印象付けによって大きく左右される。Kにとって初めての自慰行為の題材がよりによって父親を逆レイプする母親であった事は、後人生のM性癖を決定づけるには十分なインパクトであった。
今では、Kは自宅で毎日のように、股間に巨大なペニスバンドを装着した美しい母親に犯されるシーンを想像して自慰行為にふけるようになっていた。
口元には母の下着を当て、芳しい雌の香りを胸一杯に吸い込みながらトリップする。
時には母のシルクのショーツを男根に巻きつけ、しごき立てそのまま欲望のたぎりを吐き出す事もザラであった。

ある日、Kがいつものように自室で自慰行為に耽っていると、ドアをノックする音が鳴った。
「K、ちょっとお話があるの。入っていい?」
母の声を聞き、慌てて取り乱すK。
「ち、ちょっと待って!」
Kは自らの肉棒に巻きつけしごき立てていた母のショーツを慌てて机の引き出しにしまいこんだ。
いそいそと下着、ズボンを穿き直し、息を乱しながらドアを開ける。
「な、何だよママ…?」
「話があるの。入るわよ」
有無を言わせぬ厳しい口調で涼子は部屋の中に入ってきた。
「最近…私の下着がよく無くなるの」
「!!」Kは母がついに自分を裁きに来たのだと感じた。