「も、申し訳ありません!Sさんのおっしゃる通りです!わ、私は、会社を休み、家で一人で慰めていました!」
悠然と私の前で仁王立ちするSさんの口から、フーッ、と深い溜め息がもれた。
「顔を上げて、K君」Sさんはしゃがみこみながら言った。Sさんがしゃがむと、篠原涼子似の美しい顔が私の顔のすぐ前に位置する。とても凝視できず、伏し目がちに顔を上げた。
パーン!と、強烈な平手打ちが私の頬で弾けとんだ。
「あうぅ!」思わず吹き飛ばされるほどの衝撃が私の頬を襲う。あまりの痛みと衝撃に、じんわりと涙が滲んだ。
「何を誤魔化してるの!ハッキリ言いなさい! 」
「も、申し訳ありません!私は今日、会社をズル休みして一日中、アネロスという前立腺マッサージ器具をお尻の穴に入れて遊んでましたぁ!」
(もう、終わりだ…何もかも…。アネロスもほどほどにしとくんだった…。)