「ユウタ君…私も同じ気持ちを抱いてしまったわ。でも、私たちは家族なのよ。」
「でも、それが分かっているからこそ、こんなにも苦しいんだ。母さんが好きだっていう気持ちをどうにかできないかって、いつも考えているんだ。」
ユウコはユウタの言葉に胸を締め付けられた。ユウタがこんなに苦しんでいるのに、彼女自身も同じ気持ちを抱いていることを知り、自分が彼を傷つけていることに気づいた。
「私も…あなたが好きよ、ユウタ君。でも、それは絶対に許されないことなの。」
ユウタはユウコの手を握りしめ、彼女を見つめた。
「でも、母さん。あなたが好きなんだ。それは決して間違いじゃないんだよ。」
ユウコはユウタの言葉に戸惑ったが、彼の熱い視線に心を打たれた。
「ユウタ君…」
ユウコはユウタの胸に身を預け、二人はそのまま抱き合った。初めは葛藤や迷いがあったが、二人が互いに抱きしめ合うことで、その葛藤は消えていった。
二人が家族でありながら、それ以上のものを感じることになった。それは社会的に許されないことであったが、彼らにとってはそれが唯一の真実だった。
「母さん、俺たちはどうすればいいんだろう？」
「私たちには未来はないわ。でも、今ここにいる時間を大切にしましょう。」
ユウタはユウコに微笑みかけ、彼女もその微笑みに応えた。二人は今、この瞬間を大切にしようと誓った。
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