>>360
東京に来た楓は、美兎に「リアルの友達に会わせたい」と言われて食事をすることになった。
美兎の友人は、気さくな人柄で話も弾み、いつしか楓は美兎と出会った頃の話や、高校での生活の話を自然にその友人にも話していた。

美兎「そうそう高校時代と言えばさ。私、同級生の女の子と付き合ったことあるんだよね…」
楓「えっ!?」(そんな話、初耳や…)
美「まぁ付き合ったって言っても、高校生だから可愛いもんなんだけど。なんか、毎日待ち合わせて学校行ったりとか、一緒に帰ったりとか、休みに遊びに行ったりとか」
楓「そ、そうなん…」
美「あ、でもさ、付き合うきっかけだけはね…そう…結構情熱的で…」
楓「う、うん…」
美「その娘とは元々仲良かったんだけど、学校終わったあとたまたま教室で二人きりになって…その時その娘が突然『私のものになって!』って」
楓「…そ、それで!?」
美「うん…その娘、ほんと仲良かった娘でね… そうそう… 背高くて…スタイル良くて…私と全然違って……でもほんと仲良かったから…急にそんなこと言われてすっごい驚いてしまって…」
楓「うん…」
美「で、とっさに『あんた、BL好きって言ってたじゃん!』って言っちゃったww」
楓「び、BL…」
美「そーなの。まぁ後で考えたら別にBL好きかどうかあんまり関係ないんだけどねw 」
楓「そうだよ…ね」
美「そうそう…でも私もね、そのころ男が好きとか女が好きとかなくって、強いて言えば二次元の女にしか興味なかったから…」
楓「そやったね…」
美「付き合うって何なのか良く分からなかったけど、でも断って友達無くすのは絶対イヤだったから、すぐOKして付き合った」
楓「それって… それでええの?」
美「どうなんだろうね。結局、そのあと高校卒業するまで付き合って、卒業式終わったあと別れた。大学、別々だったし、お互いに…これ以上なにも進まないなって思ったから」
楓「じゃ、じゃあ!もう、その人とは連絡とかしてへんの!?」
美「…いや、それがね、この人。」
友人「あはは、やめてよ昔の話!笑わないようにすんの大変だったじゃん!」
美「しっかも、ひどいことにね!大学入ったらすぐ普通に男と付き合って、そのあとすぐ別れて、またすぐ別の男と付きあって…ビッチだよ、ビッチ!」
友「ビッチ言うな!傷つくから!」
楓「マ…ですか…」
美「だからねぇ、楓ちゃんも『私のものになれー』なんて言う女が現れても、簡単に信用しちゃダメだから!ね!」
楓「あ…はい…」(そう言うてほしいんやけどな…)