「楓ちゃん……一人にしないで……」
「せんよ」
「私を裏切らないで……」
「裏切らんよ」
「嫌いにならないで……」
「それは分からんかな」
「なんで……?」
「何やっても嫌いにならんのなんて、その人に興味ないってことやん。やから私は美兎ちゃんが悪いことしたらちゃんと嫌いになったるし、怒る」
「楓ちゃん……」
「やけどね。嫌いになっても怒っても、ずっと一緒にいたるわ。やから全部ぶつけて、私に。受け止めるから」
「楓ちゃん……うぅ……グスッ」
「ほらほら泣かんの」
「楓グスゥ……ちゃん……」
「今うーちゃん言うたん?」