多少長くはなるが深刻に考える必要はない、只の例え話に過ぎないのだから。
あるところに一人の少年がいたとする。
彼の設定は…そうだな…
これといった特技もなく、恋人はもちろん、友達すらもいなかったとしよう。
そう、一人もだ。友達の多い君にはちょっとハードな設定かな?
彼は彼自身の時間を無価値だと感じていた。
しかし誰よりも沢山の時間を持っていた。
それはもう嫌と言うほどに…
君には意外だろうか?
君には教室の隅っこでただひたすら座っているだけの級友が、
何の感情も持たないモンスターに見えるのかな?
ところが残念、彼にだって感情はあるのだ。
彼は悲しいのだ。そして、とても寂しいのだよ。
暇すぎる彼はゲームをしていた。
やれと言われたことは何もしないが、
やれと言わなくてもやる唯一のそれがゲームだった。
そんな彼が当時ハマっていたゲームがある。
Skyrimだ
彼はサッカーが苦手でバスケットが苦手でドッジボールが苦手で
笑うことが苦手で人付き合いが苦手で生きることが苦手だった。
しかし、しかし、ゲームだけは上手だった。特にアクションゲームには自信があった。
それはそれまでの彼の生活にはない
目と手と耳を挑発する新しい刺激だった。
そしてある日、彼の人生を変えるMODが現れた。
Sexlab
「俺はこのMODを使うために産まれてきたのだ」
それを使った瞬間、彼の時間に初めて価値が産まれた。
彼の人生は変わったのだ。ただのMODが変えたのだ。
彼は変わった。好きなものを好きだと言い、
いつしか「MOD制作」という創作そのものへ全生活を傾けた。
彼は好きなことを好きなだけするためにNexusに登録した。
そして、いつしか友達が出来、恋人が出来た。
彼の人生は変わったのだ。Sexlabが変えたのだ。