「ねえ、ばあちゃる」
「ん?何っすか、シロちゃん?」
男が湯船に浸かりリラックスしていると胡坐をしている脚の上に座る少女の声がした。
「来週のさ、土日とか暇?」
「確か何も入ってない筈なんで暇っすよ」
「そっか……んふふ♪」
男の答えに少女は男に背を預けて嬉しそうに微笑む。
「何かあるんっすか?」
「予定がないならさ、皆に内緒でシロと旅行に行こ?」
「二人っきりでっすか……いいっすね、それ」
「でしょ〜♪」
満面の笑みで振り返る少女に男も微笑む。
「シロとしては海沿いの旅館とかホテルがいいんだけど、どっちがいい?」
「あれ?山の方は選択肢に入ってないんっすか?」
「ね”えぇぇぇぇぇ!!シロが花粉症なの忘れてるでしょ!!」
「ああぁぁぁ、ごめんよ〜シロちゃ〜ん!!」
「まったく……」
少女は軽く立ち、男と向き合うように方向転換すると再び胡坐をする男の足の上に座る。
「ほんとっ、シロのばあちゃるは色々手間がかかるんだから♪」
笑顔の少女に思わず見惚れ、突発的な衝動に襲われた男はそれを実行する。
「……シロちゃん」
「なぁに?ちょっと顔が近……んんっ!?」
男は自分の顔と少女の顔との距離を詰め、少女の唇に自身の唇を重ねた。
十秒位して、男は少女から離れる。
「なっ、何でいきなりキ…キスしたのっ///」
「いや〜、シロちゃんが可愛くてつい」
「……ばあちゃるのバカ///」
怒った少女はそっぽを向くが、男は理解している。
これは少女が恥ずかしくて直視できないときする行動ということが。
「ごめんね、シロちゃん」
「………ふふっ♪」
少女の頭を優しく撫でると少女は嬉しそうに受け入れた。

駄文失礼