◇中日 90点

 3球団の重複があった高橋周平の当たりくじを見事引き当て、高木守道次期監督にとっては幸先のいいスタートになった。

 大島洋平、堂上剛裕・直倫、平田良介、中田亮二という若手が育ちつつある中日に、さらに起爆剤になり得る超高校級スラッガーが入り、将来への備えは万全。
技術的に見れば木製バットへの対応力はAAAアジア選手権の活躍で実証済みだ。「回転で打つ」という常識に対し、「インパクトから先で回転」と、順序立ててバッティングを語れる思考力に最も魅かれる。

 2位以下では2位西川健太郎(投手・星稜)、3位田島慎二(投手・東海学園大)、5位川崎貴弘(投手・津東)、宋相勲(投手・福井工大福井中退)と、地元・中部地方の選手に固執しすぎたきらいがある。
落合博満監督の退任騒動でも見られたが、全国区になろうとする力を、地元に引き留めようとする力が抑えつける、そんなせめぎ合いが中日は他球団にくらべて強い。
東海圏に縁のない私には阪神が実現した全国区への旅立ちを期待したいが、かなり難しそうだ。